【銀魂】狂愛兄貴と好彼氏【高杉】【坂田】

何かが変わった月の晩 ページ42

――山崎side


「つ…着きました」

「おーご苦労。もし高杉の件で事情聴取があんなら、明後日以降にしてやってくれや。」


万事屋に到着すると銀時はバサっと自分の着流しをAに被せ抱き抱える


「あ、あのっ…旦那、」

「んー？」

そしてよっこいせ…っと車から降りる銀時に山崎はハンドルに手を置いたまま、真剣な表情で声をかけた

そんな山崎にいつものやる気の無い声で応えひょこっと窓から少し覗く銀時


「ちゃんと…わかってますから、」

「…………」

「俺も副長も、Aちゃんが旦那の彼女だって、わかってますから……

だから……Aちゃんに無茶は…」


「なんの話してんだよ。ま、これからも団子屋は贔屓にしてやってくれや。」


そしてそう短く答えるとニヤっと口端を上げて笑った


ゾクッ…


言葉は先程の事など無かったかのような普通の挨拶

口調も表情も声だっていつもと変わらない

だけど目の中にある赤い瞳はいつもと違う色をしていた


「…Aちゃん、大丈夫ですかね」


「そうだな…。」


この日、今まで知らなかった銀時の顔を初めて目にした二人は銀時に対する言い知れぬ恐怖と不安を覚えのだった。

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