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崩れた何か ページ39

――銀時side


ガンッ…


船が着陸したのか、一度大きく揺れた。


甲板へ続く扉を開く。


「よォ、銀時

そこの階段を降りりゃ直に外に出られる。五分後には空の上だから、早いとこ帰るんだな。」


その先に立っていた高杉は、甲板の端にある階段を指差す。


すぐそばには、座り込むA。

苦しそうに息をするAは、真っ赤な着物に金色の蝶が彩られた豪華な着物を身に付けていて。


「てめぇな!Aをどうしてェんだよ!

おまけにこんな格好させてくれちゃって…楽しかったですか?コノヤロー」


「そうさなァ…楽しかったと言えば楽しかったな。
妹を抱くなんて初めての経験だからなァ…クククッ」


声を荒げて問いかけると、予想外の返答が返ってきた。


「は…、まさか…」


息を飲む俺を見て笑った高杉は、


「ま、そういうことだ。

早くしねェともう離陸準備に入るぜ」


それだけ告げると、言葉を無くして立ち尽くす俺の隣をすり抜けて船内に戻っていった。


「おい、万事屋!Aは無事か!?」


「旦那!早くしないと、もう空に浮き始めてます!」


追いかけてきた真選組の奴らの声でやっと我に帰った俺。


「あ、おう!」


再び視線をAへと移し、座り込んでいる彼女の元へ行くと、抱き起こした



「ん…、っは……」


「おーい、生きてるかー?」


熱い身体、意識も朦朧としているらしい。


ペチペチと頬を叩いてやるとぎゅっと俺にしがみついてきたA

そして―


「晋…ちゃん…」


胸の中で俺にしか聞こえない小さな声でそう言った


「………」

俺は黙ってAを抱き上げ奴らの方へ振り向くと、


「とりあえず降りっか。」


いつもの調子いつもの口調で、そう言って、階段を降り始める

いつもと違う→←違和感の正体



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あつぽん(プロフ) - 皆様!コメント、本当にありがとうございます。 「早く続きがみたい」「この作品好きです」なんて、うれしすぎます♪ 辞めようか悩みつつここまでこられたのは、皆様のお陰です♪今後も作者もキャラも病むことがあるかもですが(笑)、応援よろしくお願いいたします!! (2015年4月7日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)
♪horn♪ - 更新頑張ってください!この作品大好きです (2015年4月4日 20時) (レス) id: be30e08dd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - 早く更新してくれ!! (2015年4月3日 21時) (レス) id: 9c46149290 (このIDを非表示/違反報告)
柑那(プロフ) - 初めまして!あつぽんさんの高杉さんが大好きです!これからも体調に気を付けて無理せず、更新頑張ってくださいねっ。応援しています。 (2015年4月3日 21時) (レス) id: a875c36e65 (このIDを非表示/違反報告)
坂田なーちゃん(プロフ) - いえいえ☆ヤンデレ銀さんやばいッッ(*ノ3ノ)銀さんエロす//////笑笑続編頑張ってくださいね(*゚▽゚)ノ応援してますッッ!!! (2015年4月2日 0時) (レス) id: 93e9faaf83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2015年3月14日 8時

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