ぐるぐると ページ37
どうする。それは何をしての問い掛けなのか。晋ちゃんは自分について来いとでも言っているのだろうか。
意図が掴めず黙りこめば、また愉快そうに笑う晋ちゃん。
「やっぱり、江戸に帰りてェか?」
「連れてきたのは晋ちゃんなのに」と、言う言葉は飲み込んで、首をかしげる。
「いいの…?」
「あァ。
――いつか、お前は俺のとこに帰ってくるって、そう思ってるからなァ」
そう告げる晋ちゃんは、
あの晩、わたしを見下ろしていた雄の顔ではなく、かといってこれまで見せていた兄の眼でもなく、むしろ己れ自身を見詰めるかの瞳をしている。
「っ…そんなこと、ないよ…!」
思わず大きな声で否定するが、声が震えた。
「あるさ。言ったろ?
"受け入れたのはお前だ"ってな。
いつでも帰ってこいよ、俺のところに。」
優しく優しく囁いた高杉は、彼女の顎に手をかけ、その柔らかな唇に、自身の唇を重ねた。
「ん…っ!」
緩やかな抵抗を見せるAの手を押さえ込み、錠剤をAの口内に押し込む。
「っ…ん!んー!」
そして、呑み込んだのを確認すると唇を離した。
「はっ…はぁ…晋ちゃん、何飲ませたの?」
「安心しろよ、ただの睡眠導入剤さ。」
耐えきれなくなったAの身体からは力が抜け、高杉に寄りかかる。 そんなAを支えるように強く抱き締めて、高杉は耳元でそっと囁いた。
「じゃあな。A。
銀時によろしくな。」
低い声色で囁き、返事も聞かずに背中を向けた晋ちゃん。
立っていられなくなったわたしは、甲板に座り込む。
視界が揺れて頭までクラクラしてきた。
それは薬のせいなのか、晋ちゃんの言葉のせいなのか、はたまた、このキスのせいなのか…
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あつぽん(プロフ) - 皆様!コメント、本当にありがとうございます。 「早く続きがみたい」「この作品好きです」なんて、うれしすぎます♪ 辞めようか悩みつつここまでこられたのは、皆様のお陰です♪今後も作者もキャラも病むことがあるかもですが(笑)、応援よろしくお願いいたします!! (2015年4月7日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)
♪horn♪ - 更新頑張ってください!この作品大好きです (2015年4月4日 20時) (レス) id: be30e08dd1 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - 早く更新してくれ!! (2015年4月3日 21時) (レス) id: 9c46149290 (このIDを非表示/違反報告)
柑那(プロフ) - 初めまして!あつぽんさんの高杉さんが大好きです!これからも体調に気を付けて無理せず、更新頑張ってくださいねっ。応援しています。 (2015年4月3日 21時) (レス) id: a875c36e65 (このIDを非表示/違反報告)
坂田なーちゃん(プロフ) - いえいえ☆ヤンデレ銀さんやばいッッ(*ノ3ノ)銀さんエロす//////笑笑続編頑張ってくださいね(*゚▽゚)ノ応援してますッッ!!! (2015年4月2日 0時) (レス) id: 93e9faaf83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつぽん | 作成日時:2015年3月14日 8時