【銀魂】狂愛兄貴と好彼氏【高杉】【坂田】

蚊帳の外 ページ15

昨日はあの後、いつも通りに食事をして晋ちゃんと別れた。

優しい晋ちゃん。
あの一瞬は嘘だったんじゃないかという程に、本当にいつも通りの晋ちゃん。

だから新たな心配事について悶々としていて、

「――銀時、来ないなぁ･･」

なんて思いをついに口に出して呟いてしまったのは、先生のお墓参りの日から一週間が過ぎた日の午後のこと。



――――その言葉の通り、今日銀時はここを訪れていない。

5日連続なのだ、こんな状況が。


――いつもならなにかと理由をつけて団子屋に必ず寄ってくれた銀時が、来ない。

以前にもこんなことはあったけれど、その時にはちゃんとした原因が分かっていたし、今回は銀時だけではなく、神楽ちゃんや新八くんの姿も見えないのだ。


わたしにだって深入りされたくないこともあるし、たかだか5日間会えないくらいでそんなことを言える筋合いではないんだけど、寂しかったりするのも事実で。


それに、先日の辻斬りの一件といい以来なんだか胸騒ぎがする。


……どこかで無茶してないといいけど



それを考え出すともう心配が溢れて止まらなくなりそうで、強く両手を握り締めた



そしてそれと同時に、あぁやっぱり銀時もまだ何処かでわたしに一線引いているのだな、という実感も押し寄せてきたり。


…心配をかけまいとしている銀時の気持ちも、わたしが晋ちゃんとみんなとの間で板挟みにならないようにっていう優しさも、痛いほどにわかってる。

わかってる、けど――


せめて銀時が無事で帰ってきますように、なんて祈りながら、三度めの大きなため息を吐いた、そのとき。

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