愛と哀 ページ21
「Aさん、最近元気無いですねー」
「え?」
「それワタシも思ってたネ!たまに上の空アル、A」
「そう、かな?」
お茶とお団子をテーブルに置いていると、新八くんが不意に声をかけてきて驚いた。確かに神楽ちゃんの言うように上の空だったかも。
「銀ちゃんと上手くいってないアル?」
「え、ううん!べつにそんなことは」
「それは無いですよねー、銀さん、Aさんのこと大好きですもんね」
「え…?」
「銀ちゃん、Aの写真を大事に持ってるもんネ!寝言でも名前を呼んで、長年の片想い実った少年みたいアル。」
「ちなみにどっちが告白したんですか?」
――銀時がわたしのことを好き。
あの日の【もしかして】が【もしかして】じゃなくなる瞬間だった。
知らなかったのはわたしだけだったのだとしたら――。
こたっちがあれだけ諭してくれていたことにも合点が行く。
だけどやっぱり一番に過る疑問は、
『晋ちゃんは知ってたの?』ってこと。
我ながら最低だと思う。本当に自分の身勝手さに吐き気がする。
「……えっ…」
「……もしかして、あつさんが片想いしてて告白したんですか?!」
「あ、いや。えっと、」
「銀ちゃん、素直に言えなそうなとこあるからネ!
今も、Aに格好つけたくて余裕ぶってるだけで、内心とられないかビクビクアルよ。」
「確かにあの人口下手ですもんね。
けど、ああみえて、銀さんもけっこうモテるんですから、何も言ってくれないと不安にもなりますよね。」
「だけど銀ちゃんは、Aしか見えてないネ!」
「Aさんにベタぼれなんですよ。」
キラキラとした笑顔で励まそうとしてくれる二人の笑顔が、ただただ眩しかった。
「あ、えっと、…う、うん。」
「だからその辺は心配する必要ないネ!」
「あ、ありがとう」
どういうこと。
晋ちゃん、どういうこと―――
385人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユイ - 高杉のヤンデレ(果たしてこれはヤンデレ...だよな..?)は最高ですなああ立場反対でも妄想したら最高だわ (2022年12月3日 1時) (レス) @page44 id: 546cca6b35 (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー - 後ろから5行目の銀時って、桂の間違いじゃないですかね?? (2018年11月30日 1時) (レス) id: 6bc829527b (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - くれさん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - メイビスさん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - カチカチ☆百足姫さん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あつぽん | 作成日時:2015年3月7日 17時