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第66話 ページ22

あの日から一週間が過ぎ、

「この前はあたしの代わりに、見廻り行ってもらっちゃって、ごめんね」

「いいんですよ。隊長とAさんが仲直りできてよかったです。」

「ほんとにありがとー!今日はこの前の分までバリバリ働くからね!」

「あはは、頼もしいです!」


Aと山崎2人が見廻りの当番の日。


「…………」

「Aさん、」

「うん…結構いるみたいだね」


その後ろをつける黒い影。


「こんな時に…」

「ほんとだよねー…今12時だから急がないとお昼食べ損ねるじゃん…」

「そっちの問題ですか!?俺は人数的に援護を呼んだ方がいいかと思って、」

「えー、いいよ。今から援護呼んでたら、絶対お昼に間に合わないもん。」

「……でも、」

「山崎くん、処理班に連絡お願い。」


「え…、Aさん…?」

「しっ、気づかれないように。」

「…ッ、」

「じゃあ、また後でね。」



―――Aがひとり路地裏に入ると、


「ほんと…朝ごはん食べてない日に限って時間外労働とか…さいあく」


一斉に出てきた二、三十人程の攘夷志士たち。


「真選組一番隊副隊長、沖田Aとお見受けする。」


取り囲みながら一人の男が問うた。


「そーですよ?」

「ッ………」

Aが笑って答えると、一気に温度が下がる。


「あたしに用があったんだ?」


「…ッ…仲間の仇!我ら攘夷党が成敗してくれるわ!」


不安を拭うように浪士が声を張り上げて宣言すると、Aはクスクスと肩を震わせて笑い出したのだ。


「何が可笑しい!!」


「あはは、今時成敗だなんて!」


「愚弄するか!?」


「じゃあいいよ。できるだけ早くしてね。」


Aが冷たい笑みを浮かべて、腰の刀に手を伸ばすと浪士たちは再び息を飲む。


「くそ…かかれぇぇぇ!」


一斉に襲い掛かってくる志士たちになんら動じる事なく、Aは刀を抜く。


ヒュッ―――




微かな風きり音と共に、恐ろしいまでの速度で迫るA。

数分後、

「あー…もう12時半じゃん…お腹すいた…」


血溜まりの中Aが一人立っている。

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あつぽん(プロフ) - アルハさん» ありがとうございます!!!私としてもすごく思い入れのあるこの作品についてそういうコメントいただけるのはすごくうれしいです!これからもよろしくお願いしますね(*^_^*) (2016年12月7日 11時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 1から読みました!話に引き込まれていって凄く面白かったです!!最高!!! (2016年12月3日 14時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - みゅうさん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - あつぽんさんの作品は全て読ませてもらっています!どれも面白くて大好きですっ!これからも頑張って下さいq(^-^q)応援しています(*´ω`*) (2016年8月2日 19時) (レス) id: ad4e56f403 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 月夜さん» おおおお!総悟&神威好きに出会えるとは!!わたしも大好きなので、喜びのあまりにやにやがとまりません(笑)実は私の作品、神威が活躍するの多いんですよ(笑)これからも楽しんでいただけると嬉しいです♪ (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年2月6日 10時

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