第21話 動乱篇 ページ23
近藤さんを銀時に預けると、次々と襲いかかってくる浪士を斬りつけるA。その表情は真剣だ。
「おい!副長の声聞いたか!?」
「あァ!副長もいるんだ!」
Aがやっと前の列車に追い付きかけた時、トシの演説が響き渡り隊士達の士気が上がる。
「Aさん、俺達はどうしたら…!」
「一番隊は全員刀だけ持って3人一組で、すぐパトカーに乗り込んで!」
「はい!」
「急いで!隊長が、たった1人で応戦してるの!!」
伊東先生は、きっとあたしが近藤さんを助けるだろうとわかっていて何も言わず道徳に外れた道へと出掛けて行ったんだろう。
そーちゃんは、先生を慕っていたあたしを一番傷つけない方法を必死に考えてくれたのだろう。
「鬼兵隊…!?鬼兵隊もいるぞォォォ!」
「伊東のヤロぉぉぉ!敵と内通していたかァァァ!!」
列車は火を噴きそこら中に攘夷浪士もいてまさに戦場
「うわァァァァ!!」
「副隊長!もう無理です!」
「パトカーが使い物にならなくなった時点で破棄!隊長があの車両で闘ってるの!一番隊のプライド見せなさい!」
前へ前へと進めば進む程遺体が増え、濃くなってゆく血の匂い。
斬りかかってきた浪士を一瞬で斬り捨てる。
その時だ。ドォンッと電車の扉が蹴り開けられた。
「ちぃと働き過ぎちまった…。残業代出ますよね、コレ…」
「そーちゃん!」
返り血とも傷とも言えぬ血で少々苦しそうなそーちゃんの背後はまるで地獄絵図。
「何、泣きべそかいてんでィ…」
「だって、」
あたしも返り血やら汗やら涙やらでボロボロの酷い顔。だけど、
「行くぞ、A」
再び刀を取るとそーちゃんはクシャっと髪を撫でて、励ましてくれた。
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あつぽん(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - これ面白すぎです (2016年8月23日 20時) (レス) id: 7a9606292a (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい♪ (2016年2月5日 17時) (レス) id: 5defdd12f1 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 高杉銀時さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていると言っていただけると、すごくテンション上がっちゃいますよー(*^O^*)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします ! (2016年1月12日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年1月4日 14時