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第14話 ページ16

俺の視線に気がついた沖田くんは、


Aの肩に顎をのせたまま、じっとこちらを見詰めてくる。


「旦那…どうかしやしたか?」

「あ…いや…、」

突然沖田に名を呼ばれた銀時は、驚いてガクリと姿勢を崩してしまう。


「旦那、大丈夫?」


心配そうに見詰めてくる二人。彼らを見てると思わず抑えられずに、


「沖田君ってさ、彼女とかいんの?」


口をついて出た。


「は…?」


彼にしてみれば、全く脈絡のない問い。


「どうしたんですかィ…唐突に。」


惚けてるとかじゃなく、本当に訳がわからないという表情になってしまう。


「俺、Aのことが好きなんだけど、」


それは余りにもストレートで、

「一応、お兄様に言っておいた方がいいのかと思って。」

沖田は赤くなって俯いているAの顔をチラっと見て一瞬困った様な顔をし、

「まァ…いいんじゃねェですか」

そしてまたいつものような表情に戻ると口を開いた。

「旦那がそんなこと言うくれェだから、冗談とかじゃねェんですよねィ」


「そりゃもう、大真面目よ」と少し笑うと、向こうも少し笑って返す。


「Aもゆくゆくは嫁に行かさなきゃならねェんでねィ…旦那なら大歓迎ですぜ?」

「そか…」

しんみりとした空気の中、

「ったく…やっと見つけたぜ、」


に現れたヤツ…


「総悟サボってンじゃねェよ、見廻り行くぞ」

土方の声に、沖田はしょうがないと言った感じで腰を上げる。

「へいへい…」


「Aも何して…って…万事屋!」


「うげ…うるさいヤツが来ちまったから帰ろ…」

「誰がだッ!?」

「あたしも戻ろーっと」

俺が面倒臭そうに腰を上げると、Aも立ち上がる。

「じゃーね、旦那。」

「おう、またな」

お互い少し振り向き、手を上げながらそれぞれの方向へ歩いていく。

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あつぽん(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - これ面白すぎです (2016年8月23日 20時) (レス) id: 7a9606292a (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい♪ (2016年2月5日 17時) (レス) id: 5defdd12f1 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 高杉銀時さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていると言っていただけると、すごくテンション上がっちゃいますよー(*^O^*)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします ! (2016年1月12日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年1月4日 14時

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