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第12話 ページ14

穏やかな春の陽気のなかで、少しうとうとしてきたA。


(やっぱり、可愛いよなァ…)

女にしても小柄で華奢な身体、甘い小動物系な顔にはくりくりとした目を乗せている。けれども、

「そーいや、この前の傷、大丈夫なのか?」

危険な戦場で狙い打ちにされてもずっと表情を変えずに刀を振り回し続けている。

「うん、ありがと。あの後、そーちゃんと病院行ったら、跡は残らないって先生に言われた。」

「おー、良かったじゃねぇか」

「心配してくれて、ありがとね。」

初めは可愛いなー、くらい。神楽や新八に対する親心というかなんていうかそんな感じの気持ちだったのが、一緒にいる内にどうも気になってきて違う感情も芽生えてきてしまって。

「お前ってさ、沖田くんと兄妹だって言っても無茶しすぎじゃね?」


先程『跡が残らない』と伝えてきた傷


“そーちゃん!!”

“バカ…!A!”


視界の端にいたはずのAがいきなり飛び出し、後ろから斬られそうな沖田くんを庇った。


「前にも言ったでしょ?そーちゃんとわたしは二人でひとつなの」


「それでも…こんな可愛い女の子になァ…」

「……」


「あァ…いや、そんなつもりじゃなくてだな。」

黙り込んでしまったAに、不味ったかと焦る俺。


「ッ…悪かった…調子に乗った…!Aも立派な隊の一員、副隊長だもんな!」


あんだけ普段ペラペラ喋ってンにも関わらず、なかなか言葉が続かない。

「女だからどうとか言うつもりじゃなくてだな、ほら…」

そして、


「惚れた女の傷つく姿なんて見たくねェじゃん!」


叫ぶように言った俺の言葉に目を見開き固まるA。

「(ヤベェェェェェ!)」

俺もヤバイと、汗をタラタラ流す。しかし、

「あ、と、…A、」

「は、はいっ、…」

俯いた彼女の顔は真っ赤で、本当に、ヤバイくらい可愛かった。

「……」

「……」

お互い真っ赤になって暫しの沈黙。

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あつぽん(プロフ) - 白雪さん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - これ面白すぎです (2016年8月23日 20時) (レス) id: 7a9606292a (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!コメント、本当に嬉しいです。これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい♪ (2016年2月5日 17時) (レス) id: 5defdd12f1 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 高杉銀時さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていると言っていただけると、すごくテンション上がっちゃいますよー(*^O^*)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします ! (2016年1月12日 19時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年1月4日 14時

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