6-4 たそがれ と やつがれ ページ26
太宰の本心を聞きたかったけど、本心を云ってくれる保証は無いかもしれないという感情や恐怖が上回って、誤魔化した。
「ふふ、仕方ないなあ。まだまだ子供だねえ。
Aだけだよ。私、A以外の人をおぶるなんて厭だよー」
『……嬉しい』
太宰からそんな言葉が聞けただけでも十分だ。
でも、
『普段は太宰の方が子供みたいに仕事サボってるけどね』
「なら、これでチャラにしよう」
『ふ、絶対釣り合わないからね』
行きのようなワイワイした感じは無くなったが、二人でなにか可笑しくなって微笑を浮かべる。
『そういえば、あの芥川って人、太宰がマフィアだった時云ってた人?』
「嗚呼、Aが思い出してるので合っていると思うよ。
でも、Aが気にすることは何一つないさ」
『うん、俺も芥川みたいな異能力だったら格好良かったなあって思っただけ』
「Aは今の儘じゃないと駄目だよ。
アレがAの異能力だったなら私たちは出会えなかっただろう?」
『あー、そっか。
うーん、久しぶりにきつねうどん食べたいなあ』
「前食べたのはたった一週間前だけどね。
今夜はきつねうどんに決まりだね」
『一週間も前、でしょ。
そうと決まれば走れ太宰っ!』
「無茶云わないで?! いくらAでも私、人をおぶって走るなんて厭」
面倒くさいじゃない、と続けたことで太宰の本音が暴露したが、聞かなかった事にしてあげよう。
でも、背負われて歩かれる時の揺れ、どうも心地良くて眠くなって来ちゃうんだよなあ――――。
ー ー ー ー
逆光と横顔の練習にうってつけのシーンをみつけてしまったので描いた。
ヤツガレちゃんの羅生門がAくんの首にあてがわれるシーン。
黄昏時はもう少し薄暗いんですけどね……(画力のせい)
重加工ver↓↓↓
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霜月まぎか(プロフ) - 妃有栖さん» え、え、読んでくれただけで死ぬ程嬉しい有難う!!!私も書きながら泣いた(( (2018年1月10日 23時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
妃有栖(プロフ) - 読破遅くなってしまって申し訳ない……ちょっと真面目に泣いたんだけど……夢主くん最初はめちゃくちゃ可愛いショタだって思ってたら最後はもう……!涙出てきた……夢主くん辛いけど幸せだっただろうねぇ…… (2018年1月10日 22時) (レス) id: 6bd3aaf7a9 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - りつさん» 有難う御座います!現在進行系で読んでくださる方がいらして嬉しい限りです!頑張ります! (2017年12月9日 19時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
りつ(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです!これからも応援してます! (2017年12月9日 11時) (レス) id: 9f104312a4 (このIDを非表示/違反報告)
霜月まぎか(プロフ) - おこめりんぐさん» 有難う御座います!!え、凄い嬉しい…!!同じ受験生何ですね!頑張りましょ!応援とかコメとか本当に有難う御座いますうう (2017年11月27日 16時) (レス) id: f7c4cbe325 (このIDを非表示/違反報告)
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