古代の軌跡 (ページ8)

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『旧校舎の探索、ねぇ・・・。』
「あぁ、学院長直々の依頼だ。エリオットとガイウスも手伝ってくれるらしい。」

と、2人で会話をしながら学生会館の前を通る。
旧校舎に着くと、エリオット達が既に到着していた。
「あ、リィン！ロイ！待ってたよ！」
「よし、そろったし行くとしようか。」
と言うガイウスの声を聞き、四人で旧校舎に足を踏み入れた。

『・・・？なんかこの部屋、小さくなってない？』
「確かに・・・。一回りほど小さくなってる。」
『なんかキナ臭いなぁ。』
「そんな事言うんじゃありません。」
とリィンに窘められ、探索を再開した四人は再び歩みを進める。

魔獣も倒しながら歩いて行くと、少し大きめの部屋についた。
「・・・終点か？」
とガイウスが呟くと同時に、何もないところから魔獣がでて来た。
『・・・っ！？何っ！？』
「気をつけろ、皆！」とリィンが叫ぶと同時に、魔獣が長い腕を振るう。
まともに臨戦態勢をとっていなかったエリオットとガイウスは吹き飛ばされる。
「くっ・・・！」
飛ばされた2人をみて駆け寄ろうとしたリィンだが、それを魔獣が許す筈も無く。

「グォォォォォォ！！！」
「なっ！？がはっ！」
のこるはロイだけとなってしまった。
ロイは回復系のアーツやクラフトを持っていない。
回復系のクオーツは殆どエリオットに渡しているため、ロイが唯一使えるティアではエリオットとは違い駆動時間もかかるし、何より回復量が少ない。

道具を使いに行く暇も与えてくれないだろう、と考えると、浮かぶ案は一つだけ。
＿＿＿エリオット、もしくはリィンが復帰するまで時間を稼ぎ態勢を立て直す、と言うこと。

しかし魔獣が自分では無く戦闘不能目前のリィン、ガイウス、エリオットを狙わないとも限らない。
どうしたものか、と集中し過ぎていたのが命取りだった。

魔獣の腕が、目の前に。
あぁ、やっちまった、と考え、なんとか戦闘不能は免れたが、かなり厳しい状態だ。

＿＿＿そっか、あれがあるじゃない。
そのあとは無我夢中だった。
『魔導書のリミッター解除。・・・これで、終わり。貴方も、私の”今日”も。』
身体中の血液が刃となって肌を突き破る。
『うあぁぁぁぁぁぁぁ！！』
もはや、自分がこれを嫌っていたのも、見せたくない人がいるのも忘れていた。

『・・・龍爪裂覇！！』