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ステージに立つ君は
私の瞳には誰よりも輝いてた。
衣装を綺麗に着こなして
いつもより気合を入れて髪をキメてて
マイクを片手に楽しそうに歌ってて
ふたりと楽しそうにはしゃいで
私の大好きな彼がたくさんそこにはいた。
ふと、彼のソロパートで目が合った気がした。
ほんの一瞬微笑んでくれた気がした。
それだけで 胸がずっきゅんと撃ち抜かれてしまった
嬉しさと終わってしまった悲しさとで
しばらくその場に立ち尽くしていた。
嬉しそうに帰る子、泣きながら帰る子
みんな彼らから幸せをもらって満足に帰っていく。
ずっとここにいたら迷惑だってわかってるけど
もう少しだけ、余韻に浸らせて欲しい。
「 あの〜、ちょっといいですか? 」
黒いTシャツを着たスタッフさんらしき人
ちらちらステージを見ながら
困ったように私を見る。
そうだよね。
ずっとこんな所にいたら迷惑に決まってる。
そろそろ帰らなきゃな。
「 その、……ころんさんがお待ちです」
『 へ?…ころんさん?』
そうだ。
私まだ覚悟できてなかったわ。
とりあえず荷物をまとめて
ごちゃごちゃな頭の中 ステージ裏へと通される。
たくさんの機材、スタッフさん
いろんな視線を集めてて少し恥ずかしい。
「 あ〜、やっと来た!!ここまで連れてきてくれてありがとうございます 」
暗いステージ裏を通り抜けて
楽屋の近くに通される。
そこには汗だくのさっきまでステージに立っていた
彼がいて、肩にタオルかけて待っていた。
「 なんかぼーっとしてたから俺がスタッフさん使って呼んできてもらったんだ。…大丈夫?おーい?」
『 …ちょっと余韻がひどくて、。…ステージに立ってたころんくん最強にカッコよくてクラクラしちゃってるんです 』
なんだかさり気なく恥ずかしい事言ってる気がするけど、今はそんなこと気にしてる暇はなくて
なんの覚悟も決まってないし
どんな話をされるのかわかんないし、不安が募りすぎて手が震える。
「 えぇ、なんか恥ずかしいなぁ。ステージの上からAちゃんがちらちら見えてさ、すごい嬉しかった。ちゃんと俺の事見てくれてるんだって思った 」
照れくさそうに笑うから
私も恥ずかしい。
彼の癖なのか
よく私の頭を撫でる。
いつもその温もりを感じる度
心がほっとする。
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佳菜 - あっ…漢字打ち間違えてた。 (2020年8月30日 21時) (レス) id: a41a8f06ff (このIDを非表示/違反報告)
佳菜 - 瑞希って子、私のリア友と全く同じ名前…。 (2020年8月30日 21時) (レス) id: a41a8f06ff (このIDを非表示/違反報告)
いーこ - Twitter名をふざけてうんこウメエヨにしたら吹いたw (2020年8月18日 0時) (レス) id: 439df88532 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ/水犬/みぃ@藍友同盟(プロフ) - 33秒の時もなんですが…カッコつけているという事ですかね!(゚∀゚) (2020年1月24日 14時) (レス) id: d0bbfea2e0 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ/水犬/みぃ@藍友同盟(プロフ) - 素敵です!更新頑張って下さい!後、22秒の所の一番最初の所、ころん君の一人称が、俺になってますよ〜そこだけ))体調崩さずに…←インフルA型の人) (2020年1月24日 13時) (レス) id: d0bbfea2e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白兎 | 作成日時:2019年6月2日 18時