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twenty-second ページ22









冗談だと思った。





Aのことをずっと待ってた俺は、やっとの
事で会えて、これ程ない幸せを味わった。


それと同時にこの幸せな日常がずっと続くんだと思っていた、来年も、再来年も永遠に、
Aと居られると思っていた。



なのにな、
とんでもねェ、話を聞かされちまった。



また失うのか、姉上の時みてェに、また
俺の手から大事な奴を失ってしまうのか。


それが怖くて怖くて、ホントは話を聞いてすぐにAの元に行きたかったが、躊躇ってしまった。


ドアを開けた時、たくさんの点滴と、酸素マスクに覆われるAがいた。


姉上のことがフラッシュバックしてきて、
逃げたくなった。でも、旦那がドアの前に腕を組んで立っていて、まるで「逃げるな」とでも
言ってるようにも思えた。



「 A。なんで、黙ってたんだよ。
俺に伝えてくれなかったんだよ、俺のため
どころか、逆に嬉しくねェって。」



Aの手を握って、俺の頬に当てる。

目を覚ましてくれ、お願いだ。
神様なんざ、信じたことのねェ俺でも、今回は
神頼みするしか出来ねェ。



「 ……目を、覚ましてくれよ。」



そう言い放ったあと、手に冷たい粒が落ちた。
(……泣いてるんだ、俺ァ。)


泣くことは恥だと思っていたが、今回はそんなことも気にならないくらい、泣き続けた。

Aに目が覚めてほしい、ただただその一心だった。



「 っ、なに、泣いてんのよ。」



俺の上から聞こえた声は、ずっと会いたくて
ずっと聞きたくて、ずっと抱きしめたかった
そいつの声だった。






▷▶▷ A






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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 切甘   
作品ジャンル:恋愛
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Okita - すっごく切ない。 こんな愛され方されたい/// SSで始めて泣いた・・・ (2019年8月3日 22時) (レス) id: c736cd8110 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - なるさん» わぁ!ありがとうございます。切ない話にしたくて頑張ったのでそう言って貰えて光栄です。読んで頂き本当に有難いです!はい!これからも応援よろしくお願いします。頑張ります(*´ ˘ `) (2018年8月23日 17時) (レス) id: e5c5450f1d (このIDを非表示/違反報告)
なる - あまり小説を読んで泣く事はなかったのですが、はじめて号泣してしまいました笑すごくステキな小説でした!これからも応援しています! (2018年8月22日 16時) (レス) id: cd5b1aaace (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ(プロフ) - すみれさん» 素敵なコメントありがとうございます。この小説は私の初めて書いた作品なのでそう言って頂けて光栄です!まだまだ未熟ですが、努力していきたいと思います。応援宜しくお願いします。最後まで読んで頂き本当にありがとうございました! (2018年8月14日 23時) (レス) id: e5c5450f1d (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 私はあまり泣かないのですがこれを見てはじめてないてしまいました(小説で)こんなすてきな小説をかいてくれたちゃむさんには感謝しかありません。応援しているのでこれからも頑張ってください!! (2018年8月13日 21時) (レス) id: 444a9b6a20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃむ | 作成日時:2017年9月17日 18時

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