thirty - seventh ページ37
...
姉上の体調が危うい。
そう気付いたのはつい最近のことで、姉上のことを考える度にいなくなるんじゃないかと思ってしまい頭が真っ白になる。
最近、居候しているアイツ、Aはちゃんと家事とかも手伝ってくれてるが、流石に少ない親戚からの収入でやりくりするのは難しいのはこの俺でも分かる。
(―――なんとかして姉上を助けたい。)
そう思うのは山々だがまだ何も案が浮かばない。
今朝、「起きた？」と言われたのを沖田と言われたと勘違いしてしまい、不意にそーちゃんと口走ってしまった。
今までなら姉上以外にはそーちゃんと呼んで欲しくなかった。
でもあいつは違った。
何故か、アイツにはそーちゃんと呼ばれても違和感はなくて、むしろ心地よかった。
姉上には似ても似つかないし、アイツは無愛想だし、姉上は穏やかでほんわかしているのにアイツは違う。
アイツと姉上には重ねる部分がないのだ。
それでも、アイツに抱きしめられた時は何故か懐かしくて、暖かくって生きてるって感覚がもてたんだ。
そのせい、とまではいかないが今日の稽古に集中出来なかったのはアイツが脳裏に過ぎったからだと思う俺はそうとう馬鹿なのか。
(―――あぁっ、どこにいんだよ、)
家に帰ってきた頃にはアイツは家にいなくて、しかも土方とあっただなんて最悪中の最悪な出来事だ。
この気持ちは一体なんなんだろう。
家族愛ではないし、姉上と被せている訳では無い。
この気持ちにはまだ気付きたくない俺は気を紛らすために空を見上げた。
空は透き通るほどの快晴で、まるで俺を見透かしているようだった。
▷▶▷ A
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ちゃむ(プロフ) - ルーミエさん» ありがとうございます！コメントを頂けるだけでこれからまた更新頑張れますっ！見させてもらいますね。有難うございます。 (2017年8月18日 12時) (
レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーミエ(プロフ) - すごく面白いです。これからも頑張ってください！よかったら、私の作品も読んでください！ (2017年8月17日 2時) (レス) id: 428e92d725 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2017年8月11日 20時
