twenty - ninth ページ29
...
無事に私は万事屋に帰ることが出来た。
神楽も新八くんもすごく心配してくれていたようで何だか申し訳なかった。
私は銀さんと隣で寝る。最初こそ、危ないんじゃないかと言われたが何だかんだでここまで一緒だ。
電気が消えて、辺りが真っ暗に染まる。
銀さんと私の布団の距離は１０センチほど。
遠くもなく、近くもない距離だ。
「 今日はありがとね。銀さん。」
「 ――別に礼を言われる筋合いはねーよ。」
優しい銀さんにとても安心感がある。この人になら何でも頼れちゃいそうで、何を言っても助けてくれそうで。
私が変なのか、ましてや、ムード的な問題なのか分からないが私は変な事を口走った。
「 私が死んだらどうする？」
ごくありふれた質問だ。しかし、これを言っているのが私だと言うところでもう、ありふれていない。それを知るのも私だけだけど。
「 そーだな、悲しんじゃねーか。そんで多分俺ァ酷く後悔する。
病気なら気づいてあげれなかったことに。
事故なら助けてやれなかったことに。
殺人なら護ってやれなかったことに･･･
だな。つーか、随分と恐ろしーなオイ。」
一瞬真面目なニュアンスをか持ち出した彼だったが、すぐに平常心に戻ったのか、ケラケラと笑っていた。
「 何でンなこと聞くんだよ。」
言おうか言うまいか。
頭の中でふたつの選択肢がグルグルと回る。
「 落ち着いて聞いてよ。」
銀さんが静かに頷いたのをうっすら見て、話し始める。
「 実はね、私。もう生きられないかもしれないの。否、生きれないんだ。」
目尻に段々と熱が溜まっていく。自分の鼓動が煩い。顔が熱い、布団を剥いでしまいたいくらいに。
暗闇の中、少しだけ見えたのは、彼の、いや銀さんの驚いたような深刻そうな顔だった。
▷▶▷ 坂田銀時
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ちゃむ(プロフ) - ルーミエさん» ありがとうございます！コメントを頂けるだけでこれからまた更新頑張れますっ！見させてもらいますね。有難うございます。 (2017年8月18日 12時) (
レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーミエ(プロフ) - すごく面白いです。これからも頑張ってください！よかったら、私の作品も読んでください！ (2017年8月17日 2時) (レス) id: 428e92d725 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2017年8月11日 20時
