twenty - fifth ページ25
...
「 ん...んう。」
差し込む光で目が覚めてチュンチュンと鳥のさえずりが聞こえる。
虚ろな意識のまま目を開けると横には寝ている総悟がいた。
「 そ、総悟・・・?」
眠気に耐えながら必死に目を開けていると、ようやく意識が戻ってきて、目がパッチりと開く。
( ・・・な、なんで私、ここにいるの。)
私の足元を見ると白い布団。上を見るとこれまた真っ白の天井で、ここが病院だと言うことが分かる。
(―――なんで寝てるんだっけ。)
寝惚けた頭ではそれすらも考えられず、とりあえず布団から出ようと思った。
そぉーっと、音をたてずに出ようとすると、後ろから引っ張られた。
私のお腹周りに手をがっちりホールドさせて、背中に顔を埋める。
「 そ、総悟。離して欲しいな...なんて。ね?」
遠慮がちに小声で総悟に話しかけるも、規則正しい寝息しか聞こえない。後ろを向こうにもがっちり掴まれていて容易に出来ない。
「 総悟ー、離してくれー。起きてるんでしょ。バレてるって。離してよー。」
完全棒読み感あふれる言動をする。総悟はその沈黙のあと、ため息を付いてこういった。
「 お前からキスしてくれたら許してやるよ」
「 あ、あのねぇ。」
総悟が私の背中付近に顔を埋めたと思ったら
チクリとした感覚が走り、そこには赤い花が出来たことが見えなくで分かった。
「 やらねェと。見える場所に付けるぜ。」
私は今日、万事屋にお気に入りの着物で行く用事があるため、それを着ると首筋などのは見られてしまう。彼らに見せたら変な勘違いしか起こり得ないんだ。
「 す、するし。」
意を決すると、総悟は私を自分の方へ向かせ、こちらを見つめた。
「 そんなに見られるとキツイっていうか・・・」
「 あ、言い忘れてやしたが、俺ァ目は閉じやせんぜ。」
悪魔だ、ドSだ。
そう改めて実感した。
▷▶▷ 沖田総悟
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ちゃむ(プロフ) - ルーミエさん» ありがとうございます!コメントを頂けるだけでこれからまた更新頑張れますっ!見させてもらいますね。有難うございます。 (2017年8月18日 12時) (レス) id: 595d5740d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーミエ(プロフ) - すごく面白いです。これからも頑張ってください!よかったら、私の作品も読んでください! (2017年8月17日 2時) (レス) id: 428e92d725 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃむ | 作成日時:2017年8月11日 20時