94、勘 ページ44
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「刀解…って…」
「殺してくれ、という事だ。」
ヒュッと喉の奥が鳴った。
「そんな…っ！頼む泉、光坊を…」
「鶴、よせ。」
鶴丸さんの言葉をさえぎった三日月さんは神妙な面持ちで私を見た。
「此度の一件、泉に全て任せる。
生かすも殺すもお主次第だ。
どんな結末であれ、俺達は受け入れよう。」
「…！」
「…っおい！三日月、それは…！！」
「鶴丸さん。私を彼の元へ案内してください。」
鶴丸さんは私を見て一瞬目を見張ったようだった。
「……こっちだ。」
白い背中を追って私は駆け出した。
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薬研藤四郎side
「…ふぅ。
さて、そこにいるのだろう？」
「…気付いてたのかよ、三日月の旦那。」
「なぁに、勘だ。」
「勘かよ！！！！」
図らずも誘い出された形で俺っちたちは三日月の前に姿を現した。
「…聞いたか。」
「あぁ。」
「泉さんにあんな過去があったなんて…」
「うぅ…ひっく…泉さん…あんなに優しい人なのに…」
兄弟達の顔色は晴れない。
その中で厚が三日月の旦那をしっかり見据えた。
「あの人に苦しい過去があったことはわかった。
光忠が取り返しのつかないことをしたってことも…
でも、なんであんなことを言ったんだ！？
あんな…っ！光忠を見捨てるような…」
「俺は、燭台切を見捨てたつもりは無い。」
瞳の三日月が走り去った泉を追う。
「不思議なものでな、譲れないものが出来た時女子でありながらあの人間は侍の目をする。
かつて俺達の主であった彼の者達のように、な。
だから見たくなった。
あの人間が何を考え、何をするのかを。
それに…あの人間は、燭台切を折らない。」
「なんでそんなことを言いきれる？」
三日月の旦那は尚も真剣な表情でこう言った。
「勘だ。」
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主人公side
「なぁ…」
「はい。」
「さっきは…その…悪かったな、胸倉を掴んだりなんかして。」
「いえ、いいんです。仲間が不自由を強いられたのならあれが普通ですよ。」
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紫水(プロフ) - ルナさん» うわぁほんとだ。コメントありがとうございます！修正します！ (2019年8月2日 10時) (
レス) id: aa0c16ca22 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - コメントすみません！沖田君は、一番組組長だと思います！ (2019年7月25日 9時) (レス) id: 3371ec9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫水 | 作成日時：2019年6月8日 8時
