ファンサービス2 ページ13
それぞれF6メンバーが歌いながら客席に降りて箱ティッシュを持ちながらティッシュをばらまいている。
女子の皆さんはもうどうやっても欲しいという気持ちが満々で、身を乗り出している人もいる。
そんな女子の中には手渡しをされている方もいて、あちらこちらから歓声というか、もはや悲鳴が上がっていた。
前の席、ということもあり後ろからそれは始まっていたので、なかなか役者さんは来てくれなかった。でも前を向いていても、段々近づいてくる悲鳴の声と共に彼らも近づいているのは確かに感じられた。
ついに１列目まで誰か来たようで、横の通路を見れば、そこには羽を付けてまさに天使にしか見えないカラ松だった。
え、うそ、こっち来てる…！
笑顔を振りまいてティッシュをばらまく絵面は少し変わっているが、心臓の煩さの方が気がかりでそんな事考えている余裕は無かった。
ティッシュに手を伸ばす女子たちの中、私は硬直していた。
そんな私を見つけたのか、カラ松は私の目の前に来たかと思うと、膝まずき、
「よおブス。俺様の美しさにやられちまったか？ほらよ、俺様からのプレゼントだ」
そのセリフと共に私にティッシュを手渡した。……ウインク付きで。
ッキャーーーー！！
そんな擬音が相応しいくらい、私の周辺は沸き立つ。ウインクを見れた人は恐らく、私の両サイドと後ろの何席かだけ。なのにも関わらず、セリフだけでこんなに会場を沸かせられる和田さんにひたすら感動した。
だけどその時の私はというと、ティッシュをなんとか最小限の動きで受け取り、「…………ありがとう…ございます」としか答えられなかったのだった。絶対顔は真っ赤だったと思うけど、照明で隠せている事を願う。
最後は全員での歌で締められ、舞台の幕は閉じた。
私は貰ったティッシュを丁寧に折り畳み手帳に挟んで鞄にしまった。
会場を出てからは真っ直ぐ家に帰宅し、ティッシュは今度額縁にでも飾ろうかと考え、とりあえず引き出しの中にしまっておくことにした。
Twitterを開くと、今日の公演のファンサについて会場の至るところで起こった出来事を、様々な人たちが語っていた。
その中には私の事らしきものも。
「カラ松が一人の女性にティッシュをウインク+「よおブス。俺様の美しさにやられちまったか？ほらよ俺様からのプレゼントだ」というセリフ付きで手渡していて、隣の私は無事死亡」
このツイートはかなりお気に入りされていて、広まっている様だった。
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もも(プロフ) - 返信ありがとうございます！！！ いえーーーい！お待ちしてましたーー！！！笑 (2018年7月9日 6時) (
レス) id: d113db31be (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - ビビ美さん» ビビ美さん、はじめまして！読んでいただき、また読み返していただき、ありがとうございます！続編も早めに出したいと思ってますのでこれからもよろしくお願いします。私は北在住なので、涼しい方です。ビビ美さんこそお体ご自愛なさってくださいね。 (2018年7月9日 0時) (レス) id: dc07f22dbf (このIDを非表示/違反報告)
ビビ美 - これから展開が一気に広がるとのこと、更新が待ち遠しくて仕方ありません。毎日暑いですがお体に気をつけて執筆活動なさってください。毎日読み返します..！ (2018年7月8日 18時) (レス) id: 9ea1c3fba9 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ美 - あいす様。初めてコメントさせていただきます！先月にこちらのサイトを発見してから先が気になって一気に読んでしまいました(*^_^*)じわじわ進展していく様子と和田さんの人柄の良さの描写がギュンギュンきます..！ (2018年7月8日 18時) (レス) id: 9ea1c3fba9 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - ももさん» ありがとうございます。50話に到達しましたので、続編に続きます。ここら辺から、一気に展開を広げていこうと思っています。よろしくお願いします！ (2018年7月8日 17時) (レス) id: dc07f22dbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす | 作成日時：2018年1月21日 0時
