033号室 ページ34
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「ありがとうございましたー」
午前7時、ちょっとすぎ。
二日酔いは経験しないに限る、なんて前に誓ったような気がするのにな、と思いながらふらつく足取りでコンビニを後にする。
気持ち悪いのももちろんあるけれど、私の場合はとにかく倦怠感がすごいことになってしまう。
もう、歩きたくない。
もう、ここで座り込みたい。
でも歩いていかないと部屋にはもちろん着かないので毎度ご存知、爆音マイフェイバリットソングに助けられながら人通りの少ない道を進んでいく。
アパートに着いて、使うのはもちろん階段一択。
「……階段つら、」
……いや、これはやっぱり吐くかもしれないとしてもエレベーター使えばよかったかも。
これはこれで、堪えるものがある。
部屋に戻ったらゆっくり飲もうと思っていた栄養剤を耐えきれず最後の段を上がりきる目前で開け、飲みながら角を曲がった。
「…っ、!?……ぇ、」
すると、私の部屋の前にゆらりと立つ怪しい人影をひとつ見つけてしまい、思わずたじろぐ。
紫色のパーカーのフードを目深に被っているため、まったく誰かが判明できない。
……けれど、そのパーカーの色といい、背丈といい、スタイルといい。
「……あ、やっぱりGENさんや」
「……A、」
「もー誰かと思ったじゃないですか。どうしたんですかこんな朝早く」
「……コンビニ、行ってたんだ」
あ、もしかしてインターフォン押しました?と聞くとコクン、と頷かれてしまい、はて、こんな朝早くから急用だったのだろうか、と私はまた首を傾げた。
が、それ以上GENさんは何も言ってこず。
ああ、ただの二日酔い人間の生存確認だったのかな、と決めつけ私はとりあえず早くベットに寝転びたい一心でドアの鍵をがちゃりと開ける。
そんな左腕の服の袖に、ちょっとした違和感。
「え、……なんですか」
なぜか、その部分をぐいっと引っ張っている張本人、GENさんの表情は角度的に伺えない。
でもその行動にはたしかに胸がきゅんと、鳴った気がした。
「あの、GENさん?なにを……」
というか、……ふつうに可愛いがすぎるんですが。
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lemon(プロフ) - 初めまして!とても素敵な作品でとても続きが気になります!第2章のパスワード教えていただきたいです! (5月7日 13時) (レス) id: 1bc68c94aa (このIDを非表示/違反報告)
ちわわ - 初めまして!もうめちゃくちゃ刺さりました…大好きすぎる作品です…!第2章のパスワードを教えていただいてもよろしいですか…? (2022年6月3日 2時) (レス) id: 8e9e78c35a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 初めまして!とても素敵な作品ですね!続きが気になります!第2章のパスワードを教えていただけますか? (2021年3月26日 17時) (レス) id: ce4eaa6c55 (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダマカロン(プロフ) - 第二章と片岡さんのお話のパスワードを教えてもらいたいです! (2020年10月10日 2時) (レス) id: 41c2841ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Sn(プロフ) - はじめまして!素敵な作品で一気読みしちゃいました(TT)第2章も他の作品も是非読みたいです! (2020年3月6日 1時) (レス) id: 9a92e69ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨムヨム | 作成日時:2019年9月11日 12時