人間と妖怪の物語

三十九話 ページ44

彩side

ゴロゴロ 彩『どうしよう…眠れない…』
布団に入ってから、かれこれ二時間ぐらい眠れないでいる 原因は…神の遣いのこと 目をつぶっても、なったらどうなるんだろうだとか、怖いとか、色んな気持ちがグルグル回って、目が覚めてしまう
彩『なんで…私なの…？』
私じゃなかったら、こんな辛い思いせずに済んだのに… ハァ、眠れない
上杉「ん…立…花…？」
彩「あ…上杉君、ごめん 起こしちゃった？」
上杉「いや、大丈夫 …眠れないのか？」
彩「うん、ちょっとね…」
上杉「もしかして…昼間のことか？」
彩「あ…うん ならなくちゃいけないのかな…」
上杉「…立花の好きでいいだろ これは立花が考えることだ」
彩「うん、分かってる……正直、怖いんだ…どうして、私なんだろ…」
上杉「立花にしか、できないことだろ？やりたくなきゃ、やらなきゃいいし、なったとしても、やめたきゃやめればいい 立花の自由だ」
あれ、なんでだろう すごい心に響いてくる
私の心にあったモヤモヤが晴れた気がした
彩「…ありがとう 心が軽くなったよ」
上杉「ん…そりゃよかった もう寝ようぜ おやすみ…」スースー
あれ、寝ちゃった…早いな ごめんね、迷惑かけて
…ありがとう
彩『おやすみ、上杉君』
目をつぶったら、すぐに睡魔が襲って来た それから、私はすぐに寝た 手がなぜか暖かくて、心地よかった

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