キミの為なら私は……。 (ページ7)

今日:5 hit、昨日:35 hit、合計:5,148 hit

目が覚めたら変な所に居るときは大体ロクでも無いことが起きるページ7

少年と女が手を繋ぎながら歩いている

周りは死体がたくさん転がっている

少年達はそれが当たり前かのように

気にする素振りも見せずにただただ歩いている

私はこの景色を知っている

「それ、なに?」

そう言葉を覚えたての少年が腰にある刀を指指しながら聞いてくる

「これは刀って言ってな?自分自身が護りたいものを護る為の武器だ」

少年の問に優しげな目をして女が答える

「まも、る?」

女の答えにまるで分かっていない少年

「いつか、分かるさ」

そう言って少年の手を引いて歩いていく

私はこの景色を知っている

だって、これは私だけが知っている記憶なのだから

――――――
A「ん?」ﾊﾟﾁｯ

目が覚めたら変な場所に居た

ここは、どこだ?見た感じだと牢屋と言った所か

それにしても、懐かしい夢を見たな

A「嫌な夢だ」ﾎﾞｿｯ

「目ェ覚めたか?」

A「……」ﾁﾗｯ

声を掛けられた右隣に目を向けると何やら知っているやつが居た

坂田銀時、確か今はガキたちと万事屋をやっていた筈だが、何故ここにいる

銀時「ここどこか知らねぇか?」

コイツ、私の事に気付いていないのか?

A「……いいえ、知りません」

ここは知らない人の振りをしてるか

「随分、落ち着いているのだな」

また、声を掛けられた左隣に目を向けると

桂小太郎がいた。こいつは確か今も攘夷活動をしていた筈だが

何故、ここにいる?

兎に角質問に答えなくては

A「な、慣れてますから」ﾆｺｯ

いや、私何言ってんだ?

確かに慣れてはいるが一般人がそんなものに慣れる訳がないだろ

「あっははおまんすごいやつじゃのう!」

銀時の隣に目を向けると坂本辰馬が居た

コイツ、宙で商いをやっていなかったか?

なぜ、ここにいる

「クク、こんなもんに慣れてる奴なんざロクでもないやつだなぁ」

小太郎の隣に目を向けるとこれまた見知ったやつが居た

高杉晋助、確か、こいつは今は過激派として有名な筈だが……。

こうも見知った奴に会うなんて今日は厄日だな