天才転校生たちは知っている

18話 ページ18

アーヤside

菜月ちゃんにせかされながら貸してもらったパジャマを着てみる。

私には少し大きいかなぁ。

菜月ちゃんの方が背が高いし当たり前だけどね。

「天使だ！天使がいる！早くみんなのとこに行こ！」

みんな？

聞く間もなく手を引っ張られ、階段を降りる。

何個もある大きい扉の一つを開けるとそこは食堂だった。

一瞬レストランかと思ったくらい綺麗。

そして一番大きいテーブルにみんなが座っていたんだ。

みんなもパジャマに着替えていて若武、上杉君、黒木君、そして小塚君はフランスに行った時と変わってなかった。

翼は白と水色の中間くらいの色のパジャマ。

忍は紫を基調としたパジャマ。

海斗君と風馬君はお揃いの深緑のパジャマだった。

ちなみに菜月ちゃんは明るいオレンジ。

菜月ちゃんは私を前に押しながらしゃべり始める。

「ねぇ、見て！Angelがいるよ！かわいすぎるよね！？ラファエルだよ！ラファエルっていうのは四大天使の中の一人で階級がむっちゃ高いんだ！しかもラファエルは天と地にいる人々に癒しを与える天使だよ！彩ちゃんは生まれ変わりと言っても過言ではないくらいじゃん！私としては・・・。」

「「ストップ！！」」

お決まりになってきた言葉を聞きながら私は空いている席に座る。

「ところでどうしてみんな、集まってるの？」

しかも食堂で。

「ナツの計らいだよ。」

計らい？

「あいつがお前らを案内してる間に俺達が簡単なもの、作ったんだ。食べろよ。」

風馬君がスープを私の前に置いてくれる。

うん、連携プレーがすごい！

「じゃあいただきます。」

一口食べてみたんだけどとっても美味しい！

初めて食べた味だけどこれ、大好物になったかも！

あっという間に食べちゃった。

「じゃあ彩ちゃん、行こうか。」

菜月ちゃんに言われてよくわからなかったけど立ち上がる。

ついていくとバスタオルを渡された。

お風呂かな？

「ほら、入ろ。」

洗濯籠に衣服を入れて引き戸を開ける。

ドアを開けるとシャワーが二つもあったから一つずつ使わせてもらった。

シャワーが二つある時点ですごい！

しかも温泉みたいなバスタブに入るといい匂いがした。

最高！

「彩ちゃん、こっちおいで。いいもの見せてあげる。」

いいもの？

奥にあったドアを開けると、

「ええ！露天風呂！？」

「そ！そこにいると風邪ひくよー。入って！」

いろいろと驚かされながら時を過ごした。

ちょっとカルチャーショックが来たかも・・・。

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