ーValentineー ページ8
ーAsideー
ハンジさんに聞いたんだけど今日は好きな男の人にお菓子をプレゼントする日みたい。
だから、私は今クッキーを作ってる。
リヴァイさん、あんまりお菓子食べてるところ見たこと無いけど喜んでくれるかな…。
貴「…できた。けど、ちょっと焦げちゃった。」
ﾊﾝｼﾞ｢うん、少し焦げてるけど上手くできてるよ！｣
クッキー、というか、お菓子なんて初めて作ったから売り物みたいに綺麗には出来なかった…。
貴｢…やっぱり、買いに行ってきます。｣
ﾊﾝｼﾞ｢きっとリヴァイは売り物なんかより
Aが一生懸命作った物の方が喜ぶよ？｣
そうなのかな。
でも、焦げちゃったし…。
ﾊﾝｼﾞ｢大丈夫！ほら！リヴァイに渡しておいで｣
貴「…はい。」
部屋の前に着いた。
ラッピングだけは綺麗にできた。
ハンジさんは大丈夫って言ってたけど、やっぱりこんな失敗作食べてくれないよね。
((ガチャッ))
突然ドアが開きリヴァイさんが顔を覗かせる。
ﾘｳﾞｧｲ「…Aか。どうした？入らねぇのか」
貴「…あ、あの、これ。一生懸命作ったんですけど、
失敗しちゃって…」
ﾘｳﾞｧｲ「……そうか。」
貴｢やっぱり、買ってきます。｣
こんな失敗作渡すなんてダメだ。
今からでも間に合う、買いに行こう。
ﾘｳﾞｧｲ「待て。それを寄越せ。」
貴「え、でも。」
ﾘｳﾞｧｲ｢でもじゃねぇ。｣
貴「…はい。美味しくなかったら捨てて下さい。」
リヴァイさんはその場でクッキーを1枚口に入れた。
ビックリしたけど、リヴァイさんは嫌な顔1つしないで食べてくれた。
ﾘｳﾞｧｲ「…初めてにしては上出来だ。」
貴「…っリヴァイさん…！！｣
ﾘｳﾞｧｲ「俺は、そんなに甘い物は
得意じゃねぇからな。
これくらいがちょうどいい。」
食べてくれて良かった。
ﾘｳﾞｧｲ「それに、お前が俺のために
作ってくれたんだ。
捨てるわけがねぇだろうが。」
リヴァイさん、やっぱり優しいな。
こんな失敗作なのに。
貴｢…ありがとうございます｣
ﾘｳﾞｧｲ｢礼を言うのは俺の方だ。
わざわざありがとな。｣
((ギュッ))
貴「へへ、手作り頑張って良かったです
これからもずっと大好きですよ！」
ﾘｳﾞｧｲ「あぁ、俺もだ。A、愛してる。」
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作者名：那月 | 作成日時：2021年2月3日 0時
