ー152ー ページ18
ーﾘｳﾞｧｨsideー
ペトラの背後に巨人が現れた。
巨人は一番近くにいたペトラに手を伸ばす。
ブレードに手を掛けたが、この距離じゃ間に合わねぇ…っ
そう思った時だった。
誰よりも早くAは立ち上がり、
巨人の前に立った。
ﾘｳﾞｧｨ｢ｯ!?A!!!｣
ﾍﾟﾄﾗ｢A!!!???｣
お前は…
なんでいつもそうなんだ。
自分より他人を優先しようとする。
そもそも俺の部下なのになぜAが守る。
なぜ俺の体は動かなかった…っ！
巨人に握られ、口元まで運ばれるA。
ﾘｳﾞｧｨ｢A!!!すぐに助け｢リヴァイさん｣！？｣
貴｢リヴァイさんと出会えて私、幸せでした。｣
Aは口から血を吐きながら
心底幸せそうな笑顔で言った。
お前をこのまま見殺しにするような事、俺に出来るわけねぇだろうが。
ブレードを握り、アンカーを巨人の顎目掛けて打つ。
俺を置いて逝くなんて許さねぇ。
ﾘｳﾞｧｨ｢ｯ!!!｣
俺がアンカーを打ったのを見てか、
Aは最後の悪足掻きの様な、そんな様子で
手に持っていたブレードの刃を巨人の目に刺した。
巨人はAを握ったまま、急に視界を奪われたことに混乱し暴れる。
A、
ちゃんと護ってやれなくてすまない。
必ず、助けてやる、だから、あと少しそこで待っててくれ。
貴｢…私にできるのはここまでです。｣
ﾘｳﾞｧｨ｢あぁ、よくやった。｣
Aとすれ違いざまに聞こえた、弱々しい声。
十分に時間を稼いでくれた。
今すぐその汚ぇ手の中から出してやるからな。
ブレードで巨人の顎の間接を断つ。
顎は開きっぱなしになった
これで暫くは誰も食い殺せねぇ。
そのままの勢いで、体中の腱を削ぎ
自由を奪う。
腕はだらんと垂れ、膝を地面に着いた。
Aは地面に落とされ、小さく呻き声を上げる。
ﾘｳﾞｧｨ｢ペトラ!!!Aを頼んだぞ!!!｣
ﾍﾟﾄﾗ｢っは、はい！｣
ﾘｳﾞｧｨ｢おい、クソ野郎。
今、どんな気分だ…？痛ぇか？｣
巨人の耳元で問い掛ける。
だが、知能の無いこいつに聞いたところで返事はねぇ。
痛めつけて殺してやりてぇ所だが、
Aの安否を確認してぇから、さっさと殺るか。
ブレードを握り直し、うなじを削ぎ落とす。
巨人がﾀﾋんだ事を確認し、
俺はすぐにAの元へ向かった。
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作者名：那月 | 作成日時：2021年2月3日 0時
