ー145ー ページ11
ーﾘｳﾞｧｲsideー
Aの班がいる辺まで来たはいいが…
クソ、霧が濃すぎて前が見えねぇ。
酷い胸騒ぎがする。
あの時と状況が似ているからか？
A、頼むから無事でいてくれ。
ﾍﾟﾄﾗ｢…兵長｣
ﾘｳﾞｧｲ｢なんだ。｣
ﾍﾟﾄﾗ｢こんな時に言う事では無いかもしれませんが、
Aの事、そんなに大事なんですか…？｣
！？
こいつ、何故知っているんだ。
俺とAの事はハンジやエルヴィンくらいしか知らねぇはずだが。
ﾍﾟﾄﾗ｢…Aと兵長の会話、聞いてしまいました。｣
ﾘｳﾞｧｲ｢…そうか。｣
ハンジの野郎がまた余計なことをしたのかと思ったが
そういう事か。
ﾍﾟﾄﾗ｢Aは強いんですよね？
リヴァイ兵長が助けに行く必要あるんですか？｣
ﾘｳﾞｧｲ｢…俺は、もう二度と大事な人間を
俺の見てねぇ所で失いたくねぇ。｣
ﾍﾟﾄﾗ｢なぜ、そんなにAのことが
大事なんですか！？付き合いも
Aの年齢的に私の方が長いですよね？｣
ﾘｳﾞｧｲ｢…あいつは、Aは俺が拾って
ガキの頃から面倒を見て来た。
もう10年近く一緒にいる。｣
ﾍﾟﾄﾗ｢！？…っそうですか。｣
ペトラの奴、こんな時にどうしちまったんだ？
今日はどうも様子がおかしいと思っていたが、
何かあったか。
ﾘｳﾞｧｲ｢…何があったか知らねぇが、
今は目の前の事に集中しろ。｣
ﾍﾟﾄﾗ｢…はい。｣
｢｢っお前達は私が一匹残らず殺る…!!!!!｣｣
！？
今のはAの声か…！？
微かにだが聞こえた声。
俺がAの声を聞き間違える筈がねぇ。
ﾍﾟﾄﾗ｢…近いですね。｣
ﾘｳﾞｧｲ｢あぁ、行くぞ。｣
Aの奴、あれだけ危なかったら逃げろと言ったってのに
本当に、いつも
どんな時でも
お前は俺の言う事なんて聞きやしねぇ。
あと少しで着くからな。
それまで、持ちこたえてくれ。
もう、
俺にあんな思いはさせないでくれ。
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作者名：那月 | 作成日時：2021年2月3日 0時
