年下彼氏、いかがですか？【Kento.N】

◯14.Kento side ページ14

「ミリア！」


「けんちゃん！ごめんね待たせた！」


俺の彼女。
アイドルってだけで色々イメージ持たれるけど、彼女の事は結構大切にしてる方だと思う。


「撮影お疲れ！かんぱーい！！」


「ありがとう！！」


いつしかミリアをAちゃんと比べてる。


Aちゃんと違うオレンジジュース。

Aちゃんと違う高い身長。

Aちゃんと違う年齢。


なにもかも完璧な俺の可愛い年下彼女。
俺はミリアのことが好き。好きなんだよ？


「けんちゃん最近ぼーっとしてるね？」


「そ、そう？」


「そうだよ〜。ミリアが喋ってるのちゃんと聞いてる？」


「聞いてる聞いてる！」


「も〜。」


ミリアが身体を起こして唇を重ねた。

個室に静かに響くリップ音に胸が壊れるほどドキドキしてた1年前を思い出す。


そういえば、AちゃんってLINEやってんのかな。
なんの仕事してるのかな。

なんで、俺こんなに考えちゃうんだろう。


「ミリアのこと見て？」


そして、ミリアの瞳の奥に、儚く笑うキミを見ている。
俺はなにがしたい？


「ミリア、愛してるよ？」

「んっ‥けんっ･･･」


想いを打ち消すように唇を重ねる。
今の俺には、それしかできなかった。


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