年下彼氏、いかがですか？【Kento.N】

◯16.Kento side ページ16

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やけ酒のあとの、アパートの廊下。

ひとりの女の子の後ろ姿。


「Aちゃん！」


「へっ？あ･･･」


久しぶりの姿はなんだか安心して


「ね、ね。健人くんと一緒に帰りませんか？」


「･･･酔ってる？」


「酔ってませんよお〜？ね。手つなご？」


するっとちっちゃい手を巻き込むと、なにも言わないAちゃん。
絶対嫌がるはずなのに。

当の俺は、酔ってるってのにめちゃくちゃドキドキしてる。


「とりあえず上がってきなよ〜」


アルコールの力、もう何でもいい。
冗談で言ったらすんなりうちに入ってくAちゃん。

え。マジ？


．


心配そうに俺を見つめる瞳が苦しくて、
紛らわすように口が動く。


「Aちゃんも知ってる？ほらー。なんつーの？フライデー？撮られたの。彼女との写真。やー大目玉食らっちゃったよ。馬鹿だよねーほんと。」


「うん。バカだよ･･･」


「はーあ。だよね。ほんと俺ダメダメなんだよね。いくらファンの子傷つけてメンバーの足引っ張れば気が済むんだろっん？！」

ぐいってAちゃんに引っ張られたと思ったらAちゃんに膝枕されてて、


「あんた･･･泣いてないでしょ。甘えたい時は甘えてもいんだよ･･･？ね？」


Aちゃんの笑顔みたら安心して涙が出てきて、俺まじでかっこわる･･･


たまに頭を撫でる指が心地よくて、気づいたら夢の中にいた。

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