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『え……!?』
「二度も言わせんな、振り向くなよ。」
そう言われた直後、後ろからは男の呻き声と殴るような音が。
それに驚き肩を震わせ、反射的に目を瞑った。
*
“後処理しとけ” “うっす”
そんな言葉と共に頭の上にぽん、と大きな手が乗った。
「早く帰れよ。」
じゃーな、という声に振り向くと、
スーツを着た紫色のウルフカットの男性が去っていくところだった。
『ま、待って……!』
勇気をだして声を振り絞る。
足を止め、ゆっくりと振り返った彼と目が合った。
「あ?振り向くなって言っただろーが。」
心底面倒くさそうなその顔。
だけど私の胸は、目が合った瞬間から鳴り止まない。
『あの、えっと、ありがとう、ございます…。』
「……別に。」
そう言うとまた背を向けて歩き出し、なにやら黒塗りの車に乗って去ってしまった。
『……かっこいい…………、』
ストーカーに一歩間違えれば殺されていたかもしれないのに。今の私は少し頬を赤らめて道に座り込んでいた。
そして、私の口から出たのも紛れもない本心だった。
*
翌日。
「A…本っ当にごめんね……っ!」
『や、大丈夫です…ほんとに。』
昨日のうちに起きたことを報告し、その時もめちゃくちゃ謝られたのだが、今日も迎えに来た開口一番これである。
とりあえず車に乗り込んでその時の様子を話すことに。
「へぇ、なんだか怖そうな匂いのする人ね…」
『はい…ぶっきらぼうだったけど、
すっごくかっこよくて…。』
なんだか一目惚れしちゃったみたい…。
そう呟くとマネージャーがむせ込んだ。
「…A?わかってると思うけど…」
『わかってます。今は大事な時期。
スキャンダルはご法度、ですよね?』
わかってるならいいのよ、頼むわね?
なんて釘を刺されてしまったらもう、
自分の胸の内に秘めるしかなくなってしまった。
まぁでも、あの一瞬だけだったし。
しかも、多分ちょっと怖い人だし。
私には縁がないし、二度と会うことはないだろうな。
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shinox2(プロフ) - そうです!Twitterの方でも見せて頂いてます☺️ (2021年10月16日 1時) (レス) id: 947326f28f (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - shinox2さん» 攫われるのいいですよね!?あの、違っていたら大変申し訳ないのですがいつもTwitterの方でいいねとかくれる方でしょうか…?お名前が同じだなぁと…! (2021年10月15日 23時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - あさひゆうひさん» あさひちゃん!読んでくれてうれしい!そして東リべに沼ってくれて嬉しい!!!何が言いたいかと言うと大好き!!!! (2021年10月15日 23時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - 環さん» え!?!?たまちゃん!?!?東リべ読んでたの!?ありがとう!!とても嬉しい!!!! (2021年10月15日 23時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - えのきさん» えのきさん…ほんっといつも読んでくれてありがとうございます……!そして毎回褒めてくださるからとても調子に乗ってしまいます…泣 (2021年10月15日 23時) (レス) id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯梨 | 作成日時:2021年10月4日 21時