君に恋してる ３

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あれから、裕太くんに連れられて

少し離れたコインパーキングまで歩いた。




ここから走って来てくれたんだ。

そりゃ息切れするだろうな、なんて考えながら。




それといつもなら、隙を見て

すぐに繋いでくれる手はまだ自由のままだなって。




車に乗ってしばらく経ったけど

裕太くんはエンジンをかけたきりで

ハンドルを握ろうとしない。





ただ一点を見つめて、ボーッとしてる。

何を考えてるんだろう。



ダラっと下げられた左手に触れようとしたら

ゆっくりこっちを向いた裕太くん。


思わず手を引っ込めちゃった。





玉「……ごめん。
ちゃんと話したい。」





ボソッと聞こえたのは

いつもの有無を言わさない感じじゃなくて


弱々しいような、そんな感じ。





玉「……このまま帰る？」



「そのつもりですけど…」



玉「何か予定あるの？」



「…………」




別に予定もないし

両親2人で出かけてて今日は帰ってこない。



裕太くん、私の事なんて

どうでもいいと思ってるかもしれないから

言わないけど。





「今日も明日も、その次の日もずーっと忙しいって言ったらどうしますか？」



玉「………」



「話ってなんの話ですか？
別れ話？私……フラれちゃうの？
だったら今、もうきっぱり言って下さい。」



玉「何でそうなるわけ？」



「だって……」




だって、そうゆう流れなんじゃないの？

わかんないよ、初めてなんだから…。




車内の重苦しい空気の中

やっと車が走り出した。



お互い無言で、居心地は最悪。




しばらく走った車の窓の外には

見慣れた景色が見えてきて



真っ直ぐ行ったら私の家がある道だ…。





玉「今日、ご両親は…？」



「2人共出かけてて帰ってきません」



玉「は？！」




……ビックリした。


いきなり大きな声出したから、何事かと思った。




玉「何でもっとはなく言わないの？
あーもう、こっち来ちゃったじゃんよ〜」



「だって、裕太くん何も聞いてこなかったもん」



玉「…ごめんって」





車は来た道をそのまま戻ってる。


いつも、迎えにく来てくれる時に通る道だ。



私達はこれから何を話すんだろう。



裕太くんが話したい事って何？





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