your my princess

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それから、全然会わなくなった私達。


会わないんじゃなくて


会えなかったのかもしれない。




愛菜とは高校も同じだったから


やっぱり毎日一緒なの。





それと、もう一人。



成美ちゃんも、同じ学校だった。



噂で


'' 裕太と成美ちゃんはくっついた ''



とか


'' 卒業式の日、中庭でキスしてた ''



とか



聞きたくないこと沢山聞いた。



愛菜、びっくりしてたな…




実際本当の事はわからないけど


高校が同じだった成美ちゃんは


イヤってほど裕太の自慢話をしてて。





もともと


学校の中でもアイドルみたいに


チヤホヤされてて。




成美ちゃんが羨ましい。



神様は不平等だよね…。




そんな事も思ってたんだよね。







今まで以上に忙しくなった裕太には


遊んでる暇なんてなくて。




ほとんど会わないまま



月日が流れてく。





結局、高校最後の誕生日も、夏休みも




クリスマスも




裕太に会えなかった。








高校の卒業式。




式が終わって、携帯を見たら




一通のメッセージが来てた。






'' Aへ


久しぶり。元気だった？
俺は今、ワンコと遊んでます(笑)
いや、嘘。ちゃんと仕事してる。

ねぇ、今何してんの？
って、卒業式か(笑)

卒業おめでとう。
Aの制服着てるとこ見れなかった。

だから制服着て俺に会いに来てよ。


すげー会いたい。


待ってるから。 ''






「なにこのメール…」





何で私が会いに行かないといけないのよ…





'' 見たいなら会いに来くればいいじゃん ''





可愛くないメール、送っちゃって




でもすぐ、



'' 終わったら行くから待ってて ''




って送っちゃったの。






写真も、全部、全部終わった後に



まっすぐ制服のまま


裕太の家に向かう。


ちょっと嬉しくて、小走りなんてしちゃって。





ニヤニヤしてたら怪しまれるから




普通に普通に、って自分に言い聞かせて。





曲がり角を曲がったら



裕太の家が見える。



一番奥の、左側…。





一歩一歩、足を進めると



大好きな人に、会える。







玄関先に裕太が見えて


つい早足になっちゃう。




「ゆうっ…




名前を呼んで駆け寄ろうとしたら


玄関から聞こえる、聞き覚えのある




女の子の、声。





「成美、ちゃん…？」

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