悲劇のヒーロー7 ページ7
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村を見渡せる小高い丘の上に来れば、男が木陰に立っていた。
自分を案内した犬は、その男の影の中へと消えていった。
『待たせたな
と宿儺が声をかければ振り返る男
(……っ!……恵?!…)
振り返った史典という男は恵と瓜二つだった。
違うところと言えば、恵よりも少し体格がいい事だ。
史「こちらこそ、突然の訪問申し訳ない……実はここより北に一時半行った所に大きな悪鬼が現れた…私1人ではどうも難しそうだったのでこちらへ寄ってみたのだ…」
そう言う史典に宿儺は
『最近…お上の者がこの地方を狙っているようでな……俺の事を邪魔に思うのか…きな臭い動きをしておる……出来れば……離れたくないというのが本音だがな…』
と宿儺が言えば、史典はそうか…と目を伏せる。
この史典も宿儺を見た目で判断せず、実力や人柄をみて接してくれる数少ない友と呼べる存在だった。
『明日…巳一刻この場所に来い。悪鬼を倒せばすぐに戻るぞ。』
宿儺はため息をつくとそう言った。
史「すまぬ……恩にきろう」
史典は顔を明るくすると、ではまた…と言って村の反対方向へと帰っていった。
宿儺はまたため息をつくと丘をおり、自分の家へと帰るのだった。
家につけば、入口から鈴子が出てきた。
明日は鈴子と会えない可能性があると宿儺は戸を閉めれば鈴子と深いキスを交わし、鈴子の身体を求めようとした。
鈴子はそれを慌ててとめる。
宿儺は少し不貞腐れながら
『鈴子…なぜとめる…今は月のもの無いだろ。』
といえば鈴子は顔を赤くしながら
鈴「宿儺様……本当は…もう少し後に言うつもりでした……今……私のお腹には宿儺様との赤子がおります……ゆえに……情事は控えるよう言われております……」
その言葉に宿儺は驚き喜んだ。
愛する女との子だ嬉しくないわけが無い…
宿儺はでは、あまり動くなと今度は鈴子に過保護になる。
鈴子はそんな宿儺をおかしそうに笑うのだった。
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琉愛(るあ)(プロフ) - 2周も読んでしまうくらい素敵な作品でした!こんなに素敵な作品を書ける素敵な作者さんに出会えてとっても光栄です!!こんなにいい作品を読ませていただいてありがとうございます!夏油傑が心から笑える世界を作っていただいてほんとに感謝です!ありがとうございます (12月14日 19時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - 電車で読んだの間違いでしたぁぁ( ; ; )ハピエン厨の私大歓喜、大号泣です!ありがとうございます。 (9月29日 12時) (レス) @page32 id: 77d3c748c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - なんて言葉にしていいか分からんくらい感動しました。こんないい作品作ってもらってありがとうございます! (2023年1月28日 18時) (レス) @page32 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 凪さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!コメントもありがとうございました!素晴らしい作品と言っていただけてすごく嬉しいです!ありがとうございました! (2022年4月12日 6時) (レス) id: 2a2ca48ccf (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - とても面白くて次を次をと掻き立てられました!主人公のチート並みの能力だけどさらに試行錯誤して強くなっていくところや宿儺の過去、最後の結婚式のシーンが最高でした!こんな素晴らしい作品に出会えて嬉しかったです。ありがとうございました! (2022年4月9日 11時) (レス) @page32 id: 13224a6886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲夜 | 作成日時:2021年4月25日 8時