悲劇のヒーロー2 ページ2
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「失礼します……」
本を読んでいれば、使用人の女の子が夕食を持ってきてくれた。
『悪いね……美鈴。』
私は読んでいた本から、夕食を持ってきた使用人に声をかける。
すると使用人は私の名前……と目を丸くする。
『名前…?あぁ……使用人の名前は全て覚えたよ。お世話になるわけだしね。君は確か……岐阜の分家当主の娘だったね?』
と私がいえば、使用人の美鈴はさらに目を丸くした。
傑「フフッ…相変わらずAは人誑しだね。」
とおかしそうに笑う傑。
『別に当たり前だろ?自分の世話をしてもらうんだ。身分の問題なんかじゃなく、人としての礼儀だよ。』
そういえば涙を流して
美「新しい当主様がA様で良かったです…」
という美鈴。この子は確か…術式を持たずに産まれた子だ……恐らく、甚爾や真希みたいな扱いも受けたりしたのだろう……
昔…甚爾に一度だけ、口の傷はどうしたのかと聞いたことがあった。
幼い頃に呪霊の中に放り込まれたって言ってた……
その時にできた傷でたくさん酷い傷を負ったらしい……
きっと美鈴もそこまではされなくとも酷い扱いは受けただろう……
『美鈴……私の父親も……天与呪縛のせいでね……呪力を持たない人だったんだ……呪霊の中にひとり放り込まれたり、命の危険に晒された時もたくさんあったって聞いたことがある……美鈴……アナタも酷い扱いを受けたんだね?よく今まで生きてくれたね……ありがとう……』
私がそういえば、美鈴は泣きながら私に頭を下げてもったいないお言葉です…とい言った
『……私が悪しき風習を絶つ……術式の強さだけで人を判断して欲しくないから……』
そう私は言うとお腹減ったから、温かいうちに食べようと傑と恵に声をかけた。
美鈴が全て作ってくれたようで、おにぎりが2つに、卵焼き、ほうれん草のおひたし、揚げ出し豆腐のあんかけ、豚汁が用意されていた…どれも美味しそうだ…
わざわざおかずも作ってもらって申し訳ないと思いながら、おにぎりを食べる。
(おっ……私の好きな鮭おにぎりだ…)
『で?2人は何か収穫あった?』
私はおにぎりを頬張りながら尋ねる。
傑「これといっては無いね……どれも似たような話ばかりだ……」
恵「俺の読んだやつもだいたい似たような話ばかりでした。」
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琉愛(るあ)(プロフ) - 2周も読んでしまうくらい素敵な作品でした!こんなに素敵な作品を書ける素敵な作者さんに出会えてとっても光栄です!!こんなにいい作品を読ませていただいてありがとうございます!夏油傑が心から笑える世界を作っていただいてほんとに感謝です!ありがとうございます (12月14日 19時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - 電車で読んだの間違いでしたぁぁ( ; ; )ハピエン厨の私大歓喜、大号泣です!ありがとうございます。 (9月29日 12時) (レス) @page32 id: 77d3c748c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミホ(プロフ) - なんて言葉にしていいか分からんくらい感動しました。こんないい作品作ってもらってありがとうございます! (2023年1月28日 18時) (レス) @page32 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 凪さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!コメントもありがとうございました!素晴らしい作品と言っていただけてすごく嬉しいです!ありがとうございました! (2022年4月12日 6時) (レス) id: 2a2ca48ccf (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - とても面白くて次を次をと掻き立てられました!主人公のチート並みの能力だけどさらに試行錯誤して強くなっていくところや宿儺の過去、最後の結婚式のシーンが最高でした!こんな素晴らしい作品に出会えて嬉しかったです。ありがとうございました! (2022年4月9日 11時) (レス) @page32 id: 13224a6886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲夜 | 作成日時:2021年4月25日 8時