赤色に染まる君という花【青】

花が三輪 ページ4

ライのターン

頭の中が真っ白だった。


信じられなくて。


信じたくなくて。


なんで？なんで私なの？


他のみんなだって私と同じ片思いをしてるはずなのに！


なんで、私だけがこんな思いをしなくちゃいけないの！


なんで…


怒りなのか、悲しみなのか、悔しみなのか、恐怖なのか


よくわからない感情を抱えたまま病院を後にした。



家に帰ってからも気持ちは晴れずにいた。


大好きなユーチューバーさんの動画を見ても


大好きな音楽を聴いても、何一つ面白くない。


ふと、思った。


好かれる為にはどうすればいいんだろう…


見ていた動画を閉じて検索欄を開く。


そして【好きな人へのアプローチ方法】と検索する為に指を動かす。


……ころんの顔が浮かぶ。


あの優しい笑顔、可愛い仕草、時々見せるカッコいい性格


ちょっとおちゃらけてる所も全部が愛おしくて…


『うっ』


まただ。


『ゴフッ！ゲホッゲホッ！』


今度はアネモネ…か…


私の恋って叶うのかな…


本当にこのまま死んじゃうのかな…


こんな事になるんだったら、


好きにならなければよかったのかな…


『う…うぅ…苦しいよぉ…』


ねぇころん。


あなたはこの病気を治してくれますか？

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