雨柱。澄乃、推参 (ページ4)

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「カァーｯ！伝令！伝令！澄乃A至急“東京”ニ！急ゲェ！煉獄杏寿郎ガ十二鬼月ト対戦中！加勢セヨ！」

俺と鱗滝さんとAさんの三人でお茶をしていたら、Aさんの肩にとまっていた鴉が叫ぶ。
十二鬼月……？

「おや、失礼。呼ばれてしまったようだ。
では、鱗滝殿、そして竈門少年……。ひと時の休息をありがとう。」

言い終えたと思ったら、すでにAさんの姿はそこになく、あるのはAさんが“置いていった”と思われる風の音(ね)だけ。

ーーーーこれが鬼殺隊。

ーーーーこれが強さ。

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「煉獄！加勢は……必要ないようだな」

全く、と言葉をつむぐ。
緊急指令であったはずなのに。煉獄は本当に仕事ができる男だと、改めて感心する。

「澄乃か。夜明けまであと数刻だ！
“十二鬼月”と思わしき……いや、君なら言わないでもわかるだろう！俺は北を。君には南と東を頼む！」

「あいわかった。煉獄の頼みとならば断れまい。
夜明けだ、夜明けに頂上に聳え立つ針葉樹で待ち合わせだ
無事を祈る。」

煉獄の反応を見る限り十二鬼月という情報は偽。
恐らく、私たち鬼狩りを畏怖させるための虚。

柱クラスともなれば……いや、今は何も考えるな。散らばった鬼を追え。煉獄が逃がした鬼を一匹残らず仕留めろ。

「見つけた」

「雨ノ呼吸一振り。

ーーーー、濁流」