番外編:1 ページ38
｢あるじさまは ほんとうに あの“国永日記”のあるじさまなんですか？｣
昔では考えられないだろう。
今剣は私の膝の上に寝転がりながら聞いてくる。
｢そうだよ。
ずっとずっと鶴丸を愛して鶴丸を探してたみたい。記憶なんて無くなってたのにね｣
｢……なんだかうらやましいです。
ぼくもあるじさまのあいがほしいですよー！｣
｢みんな平等に愛してるつもりだよ｣
｢残念だったなあ、彼女は俺にしか興味が無いらしい｣
ハッハッハと豪快に笑いながら襖を大袈裟に開けた鶴丸が入ってくる。
そんな様子に今剣は頬をプクッと膨らませ｢きょうはぼくがきんじです！｣と。
｢つる、あなた大人気ないわ｣
｢なっ！！なぜだ縁！俺を愛してると言ったじゃないか｣
この男、こんなに小さい子を目の前に楽しんでやがる……。
｢ごめんね今剣。
ちょっとあのバカ鳥を分からせなきゃ｣
｢もう、すぐもどってきてくださいねー！｣
｢つる、あんなに小さい子の前でそんなこと言わなくたっていいじゃない｣
｢それにイタズラしたいって顔に出てるし、これからはずっと一緒にいられるのに、ひどいよ｣
｢A、俺はキミと離れてた1000何年かの間、酷く寂しい思いをしたんだぞ？
わけも分からない時の政府とやらに本体を貸し、実態を得たはいいが玩具とでも思ってるのか俺たちを舐め回す人間共をどれだけ呪ってキミを待っていたか｣
｢五条Aの刀はそんなことに臆する暇ないと思うけどなあ
でも、つらかったね。その人間たちを一緒に呪いたかった｣
｢ハッハッハ、やっぱり俺の主は飽きないねぇ。｣
｢またせてごめんね、つる。
またキミに会えたことが凄く嬉しい。こんな執着するみたいに神隠しなんかしてしまってごめんね。｣
でも、
でもね、
｢もう私以外の誰もキミに命令することが出来ないって考えたらすごく、凄く嬉しいの｣
｢俺の本体はキミの腰にあるもんなぁ
やっぱりキミに所有されるのが一番落ち着くんだ｣
｢何当たり前のことを。キミが鶴丸国永である限り、キミは私の刀。父上が作った最高傑作なんだから。｣
｢だから俺はキミを愛してるんだろうな｣
終わり
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安奈(プロフ) - 何回も読んじゃうくらいハマりました。続編か番外編作って下さい。 (2021年7月24日 15時) (
レス) id: 684d6cbe53 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - 玄さん» お褒めの言葉ありがとうございます！笑 (2020年8月6日 11時) (レス) id: faed2ccaa7 (このIDを非表示/違反報告)
玄(プロフ) - うわ尊!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!尊い!!!!!!!!!!エモい!!!!!!!!!!すげぇ!!!!!!!!!!すげぇ!!!!!!!!!!(語彙力皆無)あなたは神か、 (2020年8月6日 5時) (レス) id: c32115693c (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - 美咲さん» わああ！コメありです！感想も励ましの言葉もありがとうございます！頑張ります(^O^) (2020年6月26日 10時) (レス) id: faed2ccaa7 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - とても面白かったです！続きを楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月6日 17時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴィズ | 作成日時：2020年2月14日 2時
