帯刀“鶴丸国永”

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ポロポロと可愛らしく涙を床に落とすこんのすけを抱きあやす。


「大丈夫だよ、こんのすけ。
ほらほら、お掃除が終わったら油揚げを食べようか、そうしたら刀剣たちの手入れをしようね。良い子のこんのすけは手伝ってくれるかな？」

「ぅっ、ハイ！」

護身用に と持たされた脇差。



何故か、刀には慣れてるんだ。でも、しっくり来ない。無名の脇差。



こんのすけに濡らした雑巾を渡す。

「掃除は上からしていくものだからね、こんのすけは外で少し待ってて？
あ、寒いかな？私の着てたジャージでいいなら貸すけど、どう？」

「め、滅相もございません、縁さま……！」

「そう？
うーん、そうだ！じゃあ刀剣たちの今の様子を記録してきてくれる？誰が一番ヤバイのか、とか。」


何種類いるとか、出陣、顕現、遠征、修行……私にはわからないことばかり。
こんのすけは……つらくないかな？私と一緒にいて。


人間なんか……って思ってないかな？


役人から聞いた話を元にもう一度考える。
されていたのは暴力だけだろうか。
性的被害など、あったのではないか。



でも、踏み込めない。



前任は確か、男？



「縁様……！！
刀帳を元に現在の怪我の具合、進行状況や疲労度をまとめてみました！
やや！凄いです！ピカピカじゃないですか！」



どうやら私、案外掃除の才能があるようだ。

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