続き ページ9
「キル、違うだろ」
「そうじゃない、キル。」
「キル。」
「キル！」
「キル…」
耳に残る兄の声。
いつ如何なる時も兄、イルミは俺の名前を呼ぶ。
煩わしい。何度もそう思った。
でも、それを拒めなかったのは俺が優柔不断だったからなのか。
家での唯一の癒しは妹、アルカと過ごす時間だけだった。
それだけだぜ…。
アルカと執事以外の飯は全て毒入り。
耐性を持つためだと親父は言ったけど。
ま、そのおかげで修羅場は何度も超えられた。
ただ感謝だけするのもつまらない。
俺は窮屈なあの空間が大嫌いだ。
アルカとも満足に話せない状況。
俺はゾルディック家の期待の星。
それが重荷だった。
ナニカのせいでアルカは腫れ物扱い。俺は二人とも大好きなのにな。
ああ、ゾルディック家なんて滅んじまえばいいのに。
何かの間違いで任務中に死んでしまえばいいのに。
ああ、俺が死ねばいいのか。
いっその事殺してくれ。
心の中に溜まる毒。解毒されぬまま溜まっていく。
もう限界だ、誰か…助けてくれ。
幾度となく外に助けを求めた。
何度も「ここは俺の居場所じゃない」と考えた。
心残りがなかったらこんな家さっさと出るさ。
でも、先にも言ったように
「アルカ……。兄ちゃんはな、俺はな、お前が大切なんだよ。誰よりも。」
そんな俺の気持ちなんて知らないアルカ。そしてナニカ。いつか俺が強くなったら……。
俺が守ってやるからな、アルカ。ナニカ。
涙を流す横顔をみて急に胸が痛くなる。あー、そっか。俺、今日も暗殺の仕事があるのか。
なあ、こんな俺みたいな奴が人の命を奪っていいのか？
・
「アルカ、ナニカ……ごめんな。」
いつの間にか寝ていたキルアは夢を見ているのか、涙を流しながら自分の妹に謝っていた。それをみたクロロは秀麗な顔を一変させ、眉間に皺を寄せる。
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ゆっずー(プロフ) - ヴィズさん» もうめちゃくちゃ良かったですよ！！リクエスト聞いていただきありがとうございます！！楽しみです！ (2020年6月10日 14時) (
レス) id: 6179140598 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - ゆっずーさん» コメントありがとうございます！仕事の休憩中に書いたものなので拙い点があると思います……（汗）いかがでしょうか？？また暇な時に両思いヒソゴン書かせていただきます〜！ (2020年6月10日 14時) (レス) id: faed2ccaa7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっずー(プロフ) - 流石ヴィズさんですね…！リクエスト良いですかね…。地雷じゃなければ、ヒソゴンお願いします…！ (2020年6月10日 12時) (レス) id: 6179140598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴィズ | 作成日時：2020年5月24日 12時
