let me fly

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グループバトルが終わって




メイクルームを覗くと

梨乃さんとAさんがいた





中から聞こえる話の主人公は

テミン君だった







rn「テミンのオンラインライブ見た？


　 その顔は見てないな〜

　 見届けてあげなよ
　
　 彼らしい最高のステージだったよ」




「ダメですね…


　なんで私はそこにいないんだろうって
　思っちゃうと


どうしても…」




さっきまでの明るいAさんとは違って


少し表情が暗い

　






rn「ヤキモチ妬かない〜笑

　韓国に飛びたくても飛べなかったんだから
　仕方ないでしょ？



　Aが悪いわけじゃなくて

　この環境がそうさせてるんだから」



完璧に入るタイミングを見失って

出直そうとした時



rn「お、洸人じゃん


　おつかれ


　入りなよ」



今この状況で入っても

気まずいだけなのに





　"お疲れ様です"



断れず…




rn「洸人はテミン連絡取ったりしてんの？」



普通にぶっ込んできた





"いやぁ〜

　
　プデュに出ることは話しましたけど

　それからは連絡取ってないっすね"






rn「Aの話、聞いてあげて


　 俺は行かなきゃ行けないから


じゃーね、ばーい」







一気に静まり返る



そんな中

先に口を開いたのはAさんだった






「テミンはね




　私にとって特別なの。
　



　テミンもそう言ってくれてる。


　自分の作品作りに
　Aは絶対欠かせないって。




　だけど


　コロナのせいで、
　韓国に行けなくなって





　それからのアルバムには
　もちろん参加出来なくて






　そうこう言ってたら
　兵役が決まってね…



　テミンの新しいアルバムも、ライブも


　そこに私はいないんだ

　って思うと苦しくて…


　彼の作る作品だから




　絶対、間違いはないんだけど



　見れなくて」

　




何て言葉をかけるのが正解なのか



何を言ってもダメな気がして






イケメンランキングで言わされた


あの言葉を思い出した







"今日は俺のもとに…



　おいで"





俺の言葉に驚いたのか


もともと大きい目をさらに大きくさせて



「何それ〜笑


　洸人くんに話してたら気が紛れた

　ありがとう」







果たして

あれで良かったのか



あんな不安そうなAさんは

初めてみた



ホテルのベットの上で色々考えてたら







コンコン






ドアを開けたら



そこにはAさんが立っていた


　

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