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｢Aちゃん、おはよう。｣
朝から頭痛くて、いつも以上に
機嫌が悪いのに
いつものように呑気に声を掛けてくる
マツモトくん。
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｢マツモトくん？
何度も言うようだけど
先輩には、おはようございます。だよ？
私には良いけど、部長とかにはしな
｢しないで、私が教育係だから
怒られるんだから。｣
｢あのねぇ、｣
｢毎朝言われてたら、さすがに覚えますって。
でも、今日はAさん呼びしても
怒んないんですね。｣
｢....忘れてたの。｣
｢好きな人の事を
名前で呼びたくなるんです。｣
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今日もまた、年上の私を小馬鹿にする
マツモトくん。
好きだと伝えられ
好きな人が居るとやんわり断ると
｢諦めませんから。｣
と宣言されてからは、毎日この調子。
仕事も出来て、気配りが得意で
顔はそれなりに整い
優秀な彼を
同期の女の子たちが放って置くわけが無く
人気なマツモトくん。
好意を寄せて貰える事は
嬉しかったし
マツモトくんの事が嫌いな訳では無い。
でも、付き合いを始めれるかと聞かれれば
話は別で、そういう目では見れない。
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｢ねぇ、どうするの？｣
｢どうするのって、｣
｢マツモトくん、私が狙っちゃおっかな？｣
｢リカ、ああいうタイプだっけ？｣
｢違う違う。
正反対だけど、マツモトくん将来有望だし。｣
｢リカ、最低。｣
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休憩に入り
いつものように、マツモトくんからの
ランチのお誘いを断り
部署は違うが
仲の良いリカとランチ。
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｢例のユウタとは？｣
｢知らない、｣
｢何で？｣
｢分かんない、ほらもう
時間無くなっちゃうから。｣
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例の人とは、裕太の事。
リカには、ユウタへの気持ち伝えてるが
私が密かに思いを寄せるユウタが
まさかアイドルの玉森 裕太と
同一人物だと言うことは知らない。
あれから、1週間ほど経ったが
裕太からの連絡は一切無し。
もちろん、家にも来ない。
毎日、家に帰って
少し多めに作ってしまうご飯。
来ないの分かってるのに
無意識って怖いと思うここ数日、
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作者名：もりた
| 作成日時：2017年2月14日 19時
