ストイックな彼 2 (ページ30)

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「大学の頃からのお友達なんですよね！」

「そ、そう！」

「後コーヒーを淹れるのがお上手だとか！」

「うん…！よく知ってるんだね」

「だっていつも話してますから、康介先生と」

.

天使の様に笑う彼女と
ぎこちなく笑みを零す深瀬さん。

彼も彼女に落とされるタイプなのか？
と心の中で思ってしまう。

「あっ北山さんこんにちは」

「こんにちは」

まるで居たかのように後付けされ、
私とはその一言を交わすとまた深瀬さんと喋り込む彼女。

…舐められてる。

.

「あの、注文品渡しに来ただけなので」

「あ～忘れてました！
えっとじゃあ…その辺にでも置いといてください」

と適当に指を差し、私に指示を出せば
また深瀬さんと話の続きをする。

台車を言われた位置まで押して
注文品を一つずつ並べて行く。

チラッと賑わっている方を見れば
深瀬さんは私の所に行きたそうにしているが、
話を延々とする彼女に捕まっている様子。

うん…まあ深瀬さん断れ切れない性格っぽいし。
仕方ない、1人でしよう。

そう思いながら荷物を下ろし始める。

するとガラッとドアが開いた。

.

「…よかった、まだ居た」

「あさみん！」

職員室に戻って来たのはあさみんだった。

この前の休みに会ってるはずなのに
久しぶりに彼に会ったような感覚になる。

「遅れてごめんな、
あ、荷物ここじゃなくてあっちに置いてくれる？」

「うん、分かった！」

「深瀬、何してんだよ
お前も手伝え」

「ご、ごめん！」

3人で一緒に荷物を運び、
いつも通りの光景になる。

ただ、それだけなのに嬉しく感じてしまう。

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