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「んもう、康介せんせ！」
「…え？何か言いました？」
「さっきからそればっかり…私の話聞いてますか？」
無事に仕事もやり遂げ、寮までの道のりを青山さんと2人で歩く。
他の女性の先生と帰ったらいいのに…
なんて思ったり。
「さっきから携帯ばっかり見て…どうしたんですか？」
「何にも無いですよ」
むっとした表情を表す彼女に
持っていた携帯をバッと奪われてしまう。
「ちょ、返してください」
「…へえ、彼女さんとラブラブなんですね」
Aとのトーク画面をじっと見られてしまい、
急いで彼女から携帯を奪い取った。
その行動によっぽど驚いたのか、びっくりして目を丸くする青山さん。
「そんなに見られるの嫌ですか？」
「他の人にプライバシーを探られたくないので」
「言い方ひどーい」
また、むっとした表情を表せば
今度は彼女が携帯を出し始める。
終始無言になったかと思いきや、何かを操作しているようにも見えた。
「私とも連絡交換してください」
「…彼女いるんで、
よっぽど親しい人としか交換しません」
「副担任なのに？」
.
そう言われ、何も言い返せなくなった。
確かにこれからはもっと一緒に仕事を共にする事が増えるだろうし、
念の為連絡を交換している方がいいのかもしれない。
そしてあっという間に交換してしまった。
「ふふ、康介先生の連絡先ゲット♪」
彼女は上機嫌になり、寮に着くと
"いっぱい連絡しますね"と
語尾にハートマークが着くような口調で
そう言ってきた。
__ この事がきっかけで後々後悔をするのを
俺はまだ気付けていなかった。
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作者名：riya | 作成日時：2017年6月9日 23時
