ストイックな彼 2 (ページ3)

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「浅見先生ってお家どの辺なんですか？」

「あー…学校の寮で暮らしてます」

「え！私も寮です！」

一緒だったんですね！とにこにこと笑顔で言われる。
まだ着任したばかりだし部屋が見つからなかったのかな。

色んな話をしているうちに寮の前へ着いた。

「僕は313号室なんで」

「分かりました！…あの」

そわそわとしながら何かを言いたそうにしている彼女。

…正直早く言ってほしい気持ちの方が強いが
ここはグッと堪える。

「今日のお礼…させて頂けませんか？」

「お礼？」

「はい、初日から色々と教えてもらったので…」

俯き加減で彼女はそう言った。

お礼なんて別にいいのに…
でも前の森下先生はそんな事は一切無かったから
逆に感激している自分もいる。

「また今度、お願いします」

すると彼女の顔は、ぱあぁと明るくなり
是非！と言ってまた笑顔に戻った。

あまり立ち話をしていると他の先生に見られる可能性もあるから別れる事に。

「じゃあ明日も頑張りましょうね。お疲れ様です」

「はい、よろしくお願いします！
…おやすみなさい、康介先生」

ん？と思い振り返れば彼女はもう部屋に入っていた。

"康介先生"って呼ばれた…？
少し違和感を覚えながら俺も自分の部屋へ戻る事に。

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