モテる彼氏の隣 (ページ15)

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見てられないページ15

ジェシーサイド

いつも通りの練習

いつも通り慎太郎くんしか見てないハル

いつも通り誰にでも優しい慎太郎くん

いつも通りすぎるのと、試合が近いのとで俺はこの日常を崩したくなかった

昼間、Aさんに会えて喜んでる自分も、いつも先輩の横にいる慎太郎くんの幼馴染のイケメンな人を気にしてる自分にも気付かない振りをしてた

あ、Aさんだ

練習中なのにまあまあ距離のある自販機の前にAさんを見つけた

慎太郎くん見てんのかな、遠いから表情はよくわからなくて

ちょうど休憩の合図がして、Aさんは自販機に向き直ったけど、俺は無意識に自販機の方に走ってた

やっとAさんの表情が見えるとこまで来たけど、

多分慎太郎くんの声に振り返って、慎太郎くんとハルを見たAさんは凄く辛そうな顔をしてた

俺はそんなAさんに何て声を掛けていいかわからなくて

走って去ってくAさんを見ることしかできなかった

それ以来、やっぱり俺はいつも通りを崩せなくて、あの日見たAさんのことは頭の片隅に存在させてるくらい

だったけど、

試合当日、俺の目の前で辛い顔して立ち尽くしてるAさんを見たら、居ても立ってもいられなくて

ジェ「Aさん、、、おいで」

無意識にAさんの腕を引っ張って人気の無い木の影まで連れて行ってた

ジェ「Aさん、、、」

連れてきたもののなんて声をかけたらいいかわからなかった

連れてくるのは勢いだったのに

「へへ、ごめんねジェシーくん、結局心配かけちゃったね」

ジェ「なんで笑うんですか、謝らないでください」

「なんか自分弱いなあって笑けてきちゃった」

ジェ「Aさんは強がりすぎ」

気遣いで優しくて我慢しすぎだよ、Aさんは

「私、慎太郎の彼女向いてないかもなあ」

ジェ「そんなことない！俺2人ほどお似合いなカップル見たことない」

「ありがとう、、嬉しいよ、、ジェシーくん時間やばくない？私、今日もう帰るね、頑張ってね」

ジェ「Aさん、それでいいの？」

「、、、帰って考えてみる、っ、ジェシーくん？」

今にも涙が出そうなAさんを見てられなくて抱き締めた

ジェ「俺もいるって知ってて。俺、Aさんの事すきだよ。もし辛くてどうしようもないなら俺に笑顔にさせてください。」

「ジェシーくん、、」

ジェ「じゃあ戻ります、気を付けてね」

もういいや、どうにでもなれ