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10年ぶり ページ8
大きく息を吸って、その大きな背中に声かけた
「…タカ」
緊張で声が震えてる…
少し驚いた顔をしながら、私の方に振り返るタカ
『A…』
この距離で見ると、やっぱ大人になったしさらにかっこよくなった
次の言葉が見つからなくて、黙っていると先に沈黙を破いたのはタカだった
『座る?』
そう言って、隣の椅子を引いてくれた
「ありがとう」
そんなさりげないな優しさは10年前と変わってない
『…今回も…来ないと思ってた』
「3年前は…出張で行けなかった」
『そう、なんだ』
なんだか気まずくて上手く続かない会話
『今日…は無理か、明日…福岡帰るの?』
「ううん、帰らないよ」
『え?今、東京?』
「うん、4年前仕事で戻ってきた」
『…まさか結婚したのか思った』
「してないよ?タカは?」
『…してねぇよ』
残ってるビールを飲み干して、ボソッとそう呟いた
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作者名:ななみ | 作成日時:2017年9月6日 18時