24話 ごきげんよう人◯しさん ページ24
………
「おいお前ら!愛桜は見つけたか!?」
「す、すみません!!左馬刻サンが教えてくださった彼女の行きそうな場所を探し尽くしましたがどこにも………汗」
3日前からアイツの顔を見てない。BARにいってもいねぇし家にもいねぇ……おまけに電話も繋がんねぇ、銃兎にも調べさせたがなにも掴めないとのことらしい
まさか……中王区の奴等に連れ去られたんじゃ………!!
「おい銃兎、理鶯、今すぐ中王区行くぞォ!!」
「待て左馬刻!」
「うむ。急ごう」
〜〜〜〜〜〜〜
中王区の壁前にて
「おいデカ乳ババア!今すぐ扉開けろや!(叫」
「やめろ左馬刻!」
「開かないのなら壁をよじ登るか」
「理鶯もやめろ!俺の立場が悪くなるだろうが!!」
『………中王区の壁を蹴らないで。』
「…………あ?」
聞き覚えのある声の方へ後ろに振り向いた瞬間現れた女を見て俺は言葉を失った
長くてふわりとしたピンクの髪を編み込みであろう纏めて、枯れたような赤バラのリボンがついた髪飾りをつけていた。
彼女の服装も、胸元のみのオシャレなバラの刺繍が縫い込まれた黒のチューブトップにアシンメトリーの黒いレースが風に揺れており、同じ黒のタイトフリルミニスカートを履き、その上には言の葉党揃いのデザインのロングスーツジャケットに袖を通している
首元には中王区のマークがついたリボンチョーカーを身に付けていて、そちら側に染まっているように見えた
光を失ったアイツのアメジストの瞳はガラス玉の瞳のようで冷たく氷のような目付きをしていた
「ハッ!愛桜お前んなとこで何してんだよ、コスプレかなんかか知らねぇが戻ってこい」
そういって手を差し伸べると、彼女はカツコツとハイヒールの音を鳴らしてこちらに歩いて来た
だが少しホッとしたのも束の間
パシン………!!
『その手は何?人殺しが気安く触れるな』
「…………目ぇ覚ませッ!!何で中王区なんかに堕ちたんだよ!」
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作者名:*ビターチェリー* | 作成日時:2019年10月19日 19時