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「あー、あかんな。送ってく。」
ふらふらした私を見て大倉さんが私の体を優しく支える。
もう一台のタクシーにすみません、この人送るんで。と軽く謝っている。
「住所言える？」
「えっと………」
引っ越したばっかりの住所をなんとか思い出して伝える。
「………なんや、家近いんやな」
大倉さんがフッと笑う。
「楽にしててええよ」
大倉さんが私の体を大倉さんの体にもたれさせてくれる。
ふわっと香水の香りが私の鼻をくすぐる。
「………香水キツすぎですよ…笑」
なんか面白くなんて私は笑いだす。
「……うっさい笑」
大倉さんが私の頭を抱く。
目を閉じればなんだか安心して、私はそのまま眠りについた。
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作者名：凛 | 作成日時：2017年8月19日 16時
