ep.32 ページ38
「撮影三日目になります。本日も宜しくお願いします!」
今日は撮影3日目 2本目のMV撮影だ。
メンバーが続々と入ってくる。私も挨拶をして回った。
二「今年なんも夏らしいことしてないなー」
宮「もう夏終わっちゃうよ?」
藤「花火でもする?」
千「え!したい!」
藤「じゃあ明日撮影終わったらみんなでしようよ、Aさんもどう?」
貴「え、いいんですか!」
藤ヶ谷さんの一言で明日の撮影後メンバーの皆さん+私で花火をすることに決まった。
1番張り切っているのは二階堂さんと千賀さんで
早く撮影終わらせるぞなんて意気込んでいた。
藤「Aさんちょっといい?」
藤ヶ谷さんに呼ばれ私は廊下にでる。
藤「あれから特に困ったことはない?」
貴「ああ、大丈夫です。」
藤「それなら良かった。何かあったらすぐ言って欲しいな。」
貴「ご心配おかけしてすみません…!ありがとうございます。また明日も撮影宜しくお願いします」
藤ヶ谷さんはこちらこそと言い楽屋に戻って行った。今日の撮影は無事終了。今日は真っ直ぐ家に帰ろう 私は久々に自分の家へと直帰した。
プルルル プルルル
貴「はーい」
宏「よっ、お疲れ」
貴「北山くん!お疲れ様です。」
宏「明日花火やるって藤ヶ谷から連絡来たんだけど俺彼女誘った方がいいかな?」
彼女…。北山くんは私が彼女さんと仲がいいと思っている。きっと気を利かせて私に相談してきているのだと思う、だけど
貴「いえ、!撮影のメンバーでやるって聞いたから」
咄嗟に嘘をついてしまった。だってまたあの人と同じ所にいたらどうなるかわかんないもん。
北山くんは特に疑いもせずじゃあまた明日。とだけ言い残し電話を切った。
そんな時、
「ひと夏の思い出、今年は俺たちと作ろう」
なんて裕太の言葉を思い出す。
長いようで短かった撮影も明日で終わる。
明日が終わればまた私とキスマイの皆はアイドルと一般人に戻るんだ。
きっともう二度とない夏。こんな夏はもう一生訪れない
だから明日はめいっぱい頑張ろう。そして撮影の後はみんなと花火を楽しもう。
私はドキドキと胸をふくらませ眠りにつく。
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作者名:とまと | 作成日時:2019年8月14日 19時