ep.23 ページ30
裕太は嫌そうにしながらも水を飲んでいた。
玉「電話の相手、ミツだよね」
貴「え、なんで…」
玉「画面見えた。何て?」
貴「仕事よろしくねって電話だったよ」
聞いた割にふーんとつまらなさそうな声を出している。
玉「ミツの事好き?」
貴「急すぎ」
裕太はどっちなのと真っ直ぐ私を見つめてくる。目は眠たいのか少し虚ろになりながら
貴「好きだよ。でも」
私は結局の所自分を大切にしてくれて自分を好きでいてくれる人が好きなんだ。
追いかけるだけじゃない、北山くんには彼女っていう絶対的な存在がいた。それを前にして私に勝ち目なんかさらさらない。
貴「好きだけど北山くんには一生伝えないよ。」
北山くんを好きでいながら裕太と体の関係を持った私。自分でも最低なことをしたのはわかる。いくら相手も同意だとはいえ。
北山くんに想いを伝える資格もそばに居る資格も最初からなかったんだ。
玉「俺との事で気にしてるなら気にしなくていいよ。今の関係は俺から始めた事なんだから。」
何も言わなくても裕太には全てバレていた。隠すだけ無駄だった。
貴「ううん。嫌ならいくらでも私は拒否できた。裕太はちゃんと断る隙作ってくれたよ。でも私は断らなかった。」
だから裕太のせいにしたい訳じゃない。と続けた
玉「…これからもっと辛い思いする事になるかよ?」
貴「…そうかもね」
玉「それでも好き?」
好き。それ以外の答えは出てこなかった。自分でもわからない程好きだった。
玉「でも今は俺だけ見てて」
裕太は私を抱き抱えベッドに入る。
私と裕太は久しぶりに体を重ねた。
貴「裕太…」
玉「A…好き」
いつもより激しくて今までで1番優しかった。
朝起きると裕太は私を抱きしめて眠っていた。寝ているのに抱きしめる力は弱まらないのが可愛く見える。
貴「裕太ありがとう」
私は眠っている裕太に呟いた。
玉「どういたしまして」
貴「え、裕太起きて、」
起きてたの?と言う前に唇は塞がれていた。
キスをしながら裕太から好きという言葉が降り注いでくる。このまま裕太の手を取ってしまいたい。
貴方みたいな人ならきっと幸せにしてくれる。私はそのまま意識を手放した
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作者名:とまと | 作成日時:2019年8月14日 19時