ep.22 ページ29
玉「お待たせ」
貴「お疲れ様」
余裕だわなんて笑いながら車に乗り込む。
玉「今日飲みたい気分だなー」
貴「飲もー」
裕太の家の近くのコンビニに車を停める
貴「裕太！これ新発売だって」
玉「買う？」
貴「買う！」
思い思いにカゴにお酒を入れる私
貴「…買いすぎた」
玉「…だな」
貴「よし、今日は飲みきるぞ！！！」
弱いからだめなんて止められながらも家の中に入った。
玉「はいタオル」
裕太からタオルを受け取った。いつの間にか裕太の家に置いていっているお泊まりセット。
洗面台の上に置かれている青とピンクの歯ブラシ
裕太が渡してくれるふわふわのタオルは私のお気に入りのものだった。
玉「髪伸びたね〜」
貴「そうかな。裕太もちょっと伸びた？」
玉「切るのめんどくさい」
貴「アイドルが何言ってんの」
伸びた前髪を鬱陶しそうに横に振る裕太に愛おしさを感じる。
私達はコンビニで沢山買い込んだお酒をあけて飲む。
今日は飲むぞーなんて張り切ってただけあっていつもよりお酒が進んでいた。
玉「お前ほんとバカだよなー」
すっかり酔っ払った裕太は言う
玉「あの時のミツの顔みた？動揺しきってた」
あの時というのは今日挨拶をしに行った時の事。
貴「…わざと北山くんに声かけたでしょ」
玉「バレた？ミツどんな反応するか気になって」
貴「悪趣味」
裕太はいいじゃんなんて笑う。でも北山くんは普通に接してくれてよかったなんて少し安心した自分がいるのは内緒だ。
ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ
貴「あ、電話だ。待ってて？」
私は外に出る。
貴「もしもし？」
宏「Aお疲れ様」
貴「あ、お疲れ様です」
相手は北山くんだった。今平気？と確認の後まさかスタッフで来るなんて思わなかった。と笑っていた。
貴「本当に急遽決まって私もまだびっくりしてる」
宏「でもAと仕事できるの嬉しいよ。頑張ろうな」
貴「私も北山くんとお仕事嬉しいです。頑張ります！」
それから数分話し電話は切れた。
玉「おかえり。電話終わった？」
裕太は相変わらず飲んでいる。
貴「うん。終わったよごめんね」
玉「…やだ」
裕太は私に抱きつく。普段なら絶対こんな事しないのに机の上の空になった缶の本数を見てこの状況に納得する。
貴「裕太お水飲む？」
玉「いらない…」
私に抱きつく裕太を引き剥がし冷蔵庫から水を取り出しコップに注いだ
貴「はい飲んで」
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作者名：とまと | 作成日時：2019年8月14日 19時
