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「あの、あなたは誰ですか?」
勇気を振り絞って声をかけた。
「んー?俺?」
「そうですけど」
部屋の中にわたしたちふたりしか居ないんだからそりゃそうだろ、って思ったけど我慢。
というか、わたしの病室なのに知らない人がいるのおかしいよね?
「俺はたまちゃんだよ」
「たまちゃん?」
「そう、たまちゃん」
今にも消えちゃいそうに儚く微笑んだ、たまちゃん。
その笑顔を見た瞬間なんだか懐かしさを覚えた。
初めて会ったはずなのにどこかそう感じた。
「ねえ、たまちゃんはなんでここにいるの?」
「Aのおみまいだよ」
「はじめましてなのに?」
「はじめましての人の事は心配しちゃいけないの?」
「そんなことはないけど」
そんなわたしの答えに満足したのか、ふふんと鼻歌を歌いながら持ってきてくれたらしい林檎の皮を剥いてくれた。
「はい、あーん」
「えっ」
「腕使えないでしょ?あーん」
しばらくこんなやりとりが続いた。
すると、そんなわたしに痺れを切らしたのかたまちゃんは無理やりわたしの口の中へ林檎を突っ込んだ。
パンパンになった口をぱくぱくさせながらんーんーって文句を言ってたら、それが何故かツボに入ったらしくゲラゲラ笑いだした。
ちょっとイラついたからギプスで肩パンをおみまいしてやった。
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作者名:ビックリトマト x他1人 | 作成日時:2019年3月22日 12時